検索窓
今日:44 hit、昨日:8 hit、合計:55,128 hit

第12話 ページ13






ひったくりを警察に突き出した後、軽い事情聴取を受けていたら、いつの間にか家に出て1時間は経過していた。
買い物に1時間もかかる筈はないから、兄ちゃんは心配しているに違いない。
かといって連絡手段もないもんだから、最善策はさっさと買い物をして家に帰ることだけ。

そのためには…



私は急いで助けてくれた男性の下へ駆け寄り、思い切り頭を下げた。




「あの、助けて下さってありがとうございました!貴方が通りがかってなかったら今頃…」

「いえいえ、相当怒り心頭のご様子でしたし、ひったくりを目の前にして…」




顔を上げたその時、その男性は何故か私の顔を凝視していた。
というか、私も凝視してしまった。

イ ケ メ ン じ ゃ ね ぇ か ←


高身長で茶髪、糸目で眼鏡というインテリ系のイケメン。しかも心なしか体もガッシリしているような…
え、私こんなイケメンを使って鞄取り返したの!?(言い方)


…で、この人も何で私の顔を凝視してるんだ?
よし、これで凝視してたのしらばっくれよう←




「…あの、私の顔に何かついてますか?」

「!、いえ、何もついていませんよ。すみません、ジロジロ見てしまって。」

「あぁいや!私もその、結構凝視しちゃったんで…ボソッ あまりのイケメンさに。」

「?、何かおっしゃりましたか?」「何でもないです。」




じゃあ、私買い物行かなきゃなんで!今日は本当にありがとうございました!と逃げるようにその場を立ち去った。

本当はお礼とかしなきゃいけないんだろうけど、何故かこの時の私は「またあの人に会える」という謎の確信を持っていた。



































「…あの目…()にそっくりだったが…

まさかな…」




男は全力ダッシュするAの背中を見つめながら、静かに呟いたのだった。



・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


大幅に変更しました。

第13話→←第11話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (91 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
227人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2022年7月4日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。