第115話 ページ18
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「俺はこいつが死なねぇ手段を…いや、“死に方を選べる”よう今こうして戦ってんだ」
余計なこと忠告してくんな、と告げたローをAは苦し紛れに見上げる。彼の性格を少なからず“この世界”の誰よりも知っているAは驚愕した。
彼は本心をあまり話さない。それが闇深い部分だとしても、浅く何の変哲もない事だとしても。クールに躱してぼやかして真意から逸らす、そんな性格だと認識していた。
だが、目の前の彼はどうだろう。いつからこんな素直な人になったんだろう。カイドウやビッグマム──コラさんの仇であるドフラミンゴを倒したことによる反動なのだろうか。
彼が真実を隠す代わりに、嘘を吐かないこともAは知っている。
「あい、ざわ先生…中止、しないで、ください…」
〈身十伸！？〉
「ッ、…煩ェ」
“だから”彼女は瞠目した後、笑った。入らない力を無理矢理込めて、体を起き上がらせながら途切れ途切れに試験中止を拒否する。
まさか拒否されるとは思わなかった相澤は思わず大声を張り、それは無線越しにローの鼓膜を攻撃した。ローは煩さに顔を顰める。
「…相澤先生が言いたいことも、私が阿呆みたいな選択をしていることも、分かってます」
Aは心の底から嬉しいのだ。彼に認められていることが、遠回しとはいえ彼の口から直接聞くことができたことが。彼の性格を知っているからこそ余計に。
秘密を共有している者同士だからじゃない、例え性格を知っていなかったとしても、ワンピースの知識がなかったとしても、彼女は“トラファルガー・ロー”の言葉に十分な信憑性を持っていたに違いない。
彼が認めてくれたように彼女もまた、“トラファルガー・ロー”という男を信頼していた。
彼は、Aがまだまだ強くなれると言ってくれている。だったらその期待に応えるしかないだろう。
戦況は決して良いものでもないというのに笑っている彼女にローは目を見開く。
その表情が、どこかあの自由気ままで人の言うことを聞かない、少女と同じ能力を持つあの男と重なって見えたのだ。
「…けど、ここで“大きな変化”を得られるなら、私はそれを掴みたい！」
Aは思う。
今まで
ずっと、ずっと目を逸らし続けてたせいで、私は強くなれない。
彼女の中で確かに、変化が始まっていた。
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みぃ - 更新再開！嬉しすぎます！！最推しの活躍に死にかけてます。続きが楽しみです！ (12月16日 9時) (
レス) id: 8d2c2035a1 (このIDを非表示/違反報告)
Ayaka(プロフ) - 更新再開ありがとうございます！もう一つのヒロアカ作品の更新再開も待ってます。無理をせずに更新していただけるとありがたいです！続きも楽しみに待ってます^_^ (11月30日 19時) (レス) id: de4c1d5b4a (このIDを非表示/違反報告)
Ree(プロフ) - 更新再開嬉しいです！ありがとうございます！ (11月24日 13時) (レス) @page31 id: dbef1d39c6 (このIDを非表示/違反報告)
トーン - 更新気長に待ってます。一気読みしてしまいました。すごく面白かったです！この設定大好き(*≧∀≦*) (2023年5月5日 2時) (レス) @page28 id: c13dab87c8 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - とっても面白くて大好きです！更新待ってます！ (2023年2月10日 5時) (レス) @page24 id: 6b7ef0d566 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ば
| 作成日時：2022年11月13日 18時
