1．この世界で最初に見つけてくれたのは貴方でした【ONE PIECE】 (ページ5)

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「…というかお前、見た感じ一般人だよな

こんなとこにいていいのかよ」

『? と、言うと?』

一旦自己紹介を終えたら、ほんの少しだけ打ち解けてくれた(ハズ)ロー

今度は何を心配してくれて…って、あれ

ローの体、まだ白い部分が少ない

それに何か…頭から血を流してないか?

「…ここ、“ドンキホーテファミリー”がナワバリにしてる町だぞ」

『…ドン、キホーテ

…それマジで言ってる?』

「あァ、ていうか知ってんだな

もしかして記憶喪失ってウソじゃねェの?」

『あ、えっと自分の事はからきし覚えてないんだ

他は何となく、薄ぼんやりとってカンジで…』

「そういうタイプの記憶喪失か」

あｯｯｯｯぶね!!

ボロ出しかけた!!何とか誤魔化せたけど!!

ていうかどうしよう、ドフラミンゴのナワバリにいるって…!!

それに、つまりはコラさんが生きてる時間軸って事だよね…

『え、じゃあその血は誰かにやられたりしたとか…?』

「あァ…コラソンって奴がな」

『ｿﾞｸｯ』

急に変わったローの雰囲気に、私は恐怖してしまった

そうだ、こうやって私には普通に接してくれているけど、今のローは…

と、ここで新たな疑問が頭の中でポンッと出てきた

…あれ、今ローは誰に対しても警戒心Maxなはずなのに

何で私にはこんなに気を許してくれてるんだ…?

「お前を見つけちまったからには…

記憶がないって事は親の事も覚えてねェだろうし…

…本当なら、お前みたいなのほほんとした奴は連れてかない方がいいんだろうけど」

ブツブツと何か独り言を始めたローに、首をコテンと傾げる

暫くローの様子を窺っていると、急に手を握られた

…、ん?

「とりあえず来い」

『え、来いってどういう───』

こと?と言い切る前に手を引かれ

私はなされるがままにローの後ろをついて行くことに

…ま、まさかと思うけどファミリーの下へ連れてこうとしてないよね?ね?

なァんて思ってたら恐れていたことが的中してしまった

「べへへっ!!

んねーねーロー!!もう1週間だ!!

出て行く気になったか?

コラソンに随分やられたな」

「ガキも逃げだすが大人も逃げだす!!

お陰でウチは精鋭揃いよ!!

能力もねェガキがどこまで耐えられるか」

「何をされても“血の掟”は忘れるな!?

幹部の権威を傷つけては「ファミリー」は成り立たん!!」

いや、思わず白目むきかけたよね