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隣で準備をするローの息が荒い気がする
それに気付いた私はローに話しかけようと手を止める
『…ロー、体───』
＿＿＿＿＿ﾊﾞﾀｯ
だるい?と言い切る前に、ローが目の前で倒れてしまい
私の頭の中は真っ白になった
『ｯ、ロー!!!』
「!?」
私の叫び声に気付いたコラさんも、こっちに走り寄ってくる
「おい!!!お前…嘘だろ!!?
しっかりしろ!!!
やっと可能性が見つかったって時に!!!
まだ3年も経ってねェぞ!!?
お前の読みじゃもっと生きられるハズだろ!!!」
『コラさん体を揺すらないで!!!』
こういう時、少し医学の知識があってよかったって思える
アッチの世界で看護を学んでて良かった
私は手にしていた掛け物でローの体を包み、コラさんに指示を出す
『コラさん、ローの体に負担がかからないよう運んで下さい
多分おんぶよりお姫様抱っこの方が体が楽だと思う!!!』
「あ、あァ!!!」
『ロー、何か食べれそう?』
「ハァ…ハァ…」ﾌﾙﾌﾙ
『お水は?飲める?』
「ｺｸｺｸ」
水が飲めるだけまだマシだ
私は自分の荷物から自作の水筒を取り出して、それを少しずつローに飲ませる
「お、俺はどうすりゃいい!?」
『とにかく移動時はローの体を刺激しないようにして下さい!!
あとできたら人の体温で暖めるのも!!
体調の方は私が出来る限りで見ます!!』
「あと3週間、生きててくれよ…!!
チャンスをくれ!!」
この事態を知っていても、焦ってしまう
焦ったらダメだって分かってもだ
本当は泣き出したいのを必死に堪えながら、私はローの容態を見続けた
───
──
─
小舟に乗って移動は良いものの
ローにとってもコラさんにとっても最悪の事態になった
大嵐だ
コラさんにはとにかくローの体に揺れが伝わらないように、体温を奪われないよう出来る限り暖めて欲しいと頼み
私も上着をローに着せる
「コラさん、A…ハァ…」
「ん!?」
「政府は…俺達が死ぬ事知ってて…
金の為に珀鉛を掘らせたんだ…」
「!?」
『…』
政府の、汚い部分…
私は静かに、ローが話す事に耳を傾ける
「俺も家族も“白い町”も…政府が殺したんだ…!!
だからもし、コラさんが
正直に言ってくれ…」
「バカ言え
俺は海兵じゃねェ!!!」
「…よかった」
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作者名：KK
| 作成日時：2021年6月7日 19時
