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〈コラソン、お前だな?〉
若の呼びかけに、コラさんは電伝虫を3回指で叩く音で応答し
私とローは緊張で生唾を飲み込みながらその会話を見守る
〈ローを連れて船に戻れ!!
病気を治せるかもしれない…!!
「オペオペの実」の情報を手に入れた〉
「「『ｯ!!?』」」
互いの顔をバッと見合わせ、私達は若の話を聞き続ける
…とうとう、この時がやって来たんだ
私は、拳をギュッと握りしめる
〈手に入れたら能力の性質上、最も信頼できる者がこれを食う必要がある…
お前が食え…!!コラソン…!!
───そして、ローの病気を治すんだ〉
───
──
─
若との電話が終了してから、コラさんのテンションは爆上がりだ
だって、ローが生きられる可能性がかなり上がったんだから
…けど、それが決して喜ばしいことばかりじゃない
私も、覚悟を決めなきゃだ
…それに
〈俺達が目をつけていた“刀”も、今回の取り引きの1つらしい
それをAの物にする〉
…目をつけていた刀、ね
「生きられる可能性はある!!!
医者なんかもういい!!
オペオペの実が手に入れば、お前の珀鉛病もきっと治る!!!」
「オペオペの実って…?」
「人体改造能力だ!!
奇跡的な手術で未知の病気も治せるらしい」
「そんな魔法みたいな事…!!」
ローの言葉に、コラさんは医療の知識があるローが食べるべきだと話す
悪魔の実を2つ食べれば死んでしまう、とも
「俺達はもうファミリーには戻らない!!!」
「え!?」
『…』
「この度が長引いた時からそう決めてた
ドフィはもう、俺を裏切り者と見抜いてる筈だ
ドフィがオペオペの実を食え、というのにはもう1つの意味がある」
コラさんはローの肩に手を置き、覚悟を決めた表情で実を横取りし
ローの病気が治ったら3人で身を隠そうと言う
更には
「A、お前に渡る刀もだ」
『え、刀なんて別に…』
「今後のお前の為だ
横取りして損はない!!」
『横取りして損はないって何ですか…;;』
コラさんの言い方に苦笑する私や、放心状態のローに構わず
コラさんは海に出る準備をしろと言いながら、電伝虫に手をかける
私達はただ言われるがままに準備をし、その背中を眺める事しかできなかった
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作者名：KK
| 作成日時：2021年6月7日 19時
