1．この世界で最初に見つけてくれたのは貴方でした【ONE PIECE】 (ページ22)

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…どうやらコラさんは、最初の頃は私を警戒していたらしい

「刺客にしてはガキすぎるし、かと言って何かに恨みを持った目をしたわけでもねェ

ちゃんと“見る目”がある奴が何で…ってな

だから俺はお前をローと同様、何回も放り投げた

怪我しようともな」

『めちゃくちゃ痛かったです』

「タハハ、悪かったよ」

知ってるよ

子ども達をドフラミンゴのとこに置いておきたくなかったんだよね

どうにかしてでも、逃がしてやりたかったんだよね

他の道を、選ばせたかったんだよね

「けどな、お前とローを見ていたら

…あァ、コイツはローに何かしらの恩があって

それでローの傍にいるんだなって思った

どんなに怖かろうと辛かろうと…

その恩を、返すためにここにいるんだなって」

『…何で分かっちゃうんですか』

「そりゃ分かりやすかったぞ?

あんなに2人べったりしてたらなァ」

『…あれはローがべったりだっただけですよ』

「いや?お前も大概だったぜ?」

『ウソでしょ?』

「ウソ言わねェよ、俺は」

ダッハッハと笑うコラさんの目に嘘がない

…ま、マジで?私そんなにべったりしてた???

「…お前もお前で何か抱えてんだなって思ったらさ

抱えてる者同士で、協力して生きてんだなって思えるようになってよ

そこからはもう、お前もローと一緒に連れてこうってなったってワケだ」

『ローに比べたら、私のなんてちっぽけなモンです』

「人の抱えるもんにデカいも小せェもあるか

ソイツにとって辛いもんだろ、その抱えてるモンは」

『!』

コラさんの言葉に思わず目を瞠る

…この人は、他人の辛さを自分のように受け取れる人なんだ

…ヤダ、泣きそう

ダメだ、ここで泣いたらダメ

泣くにはまだ、早い

咄嗟に顔を俯かせ、何とかして込み上げてくるものを必死に抑える

「…辛いなら泣けよ

誰も見てねェんだし」

『何言ってんですか、下を向きたい気分だったんです』

「どういう気分だよ!!!」

『ちょ、ローが起きるから静かに…!!!』

顔を上げてシーッと言えばバッと口を押えるコラさん

ローに聞かれたくないなら静かにしてほしい…

『…で、何でこの話をローに聞かれたくないんですか?

たったそれだけならローにも聞かせられるはず』

ほんの少しだけ、嫌な予感がする

原作のことと関連させるとなると…この人は…

私に、何を“頼もう”としている?