加茂さん家の天与呪縛ちゃん

参拾漆 ページ39

「【動くな】」








呪いの籠った言葉…棘くん!!


呪言によって動きが止まった東堂を









「何やってんのー!!!」








思い切り殴ったのは、パンダだ。








『棘くん!!パンダ!!』


「フゥ、ギリギリセーフ。」


「おかか!」


『そーだそーだ!!』


「うんまぁアウトっちゃアウトか。」









アウトだよ、アウトすぎるんだよ。

棘くんの隣に並びつつも、私は恵を見やる。

…うわぁ、こりゃまた酷い…折角完治したってのに。









『恵、頭クラクラしない?

血足りてる?』


「あぁ…カッコ悪いとこ見せた。」


『カッコ悪いとか関係ありませーん。

次そんな事言ったらお姉さん怒るよ。』








「…久しぶりだなパンダ。」


「なんで交流会まで我慢できないかね。

帰った帰った。大きい声だすぞ いや〜んって。」


『パンダパイセンそれはキモいわ〜。』


「」








パンダがショックを受けてるって?

考えて見なよ、見た目は可愛いけど声は関〇一のオッサンに近い声だよ?

流石にキショイでしょ?




パンダの言葉に、頭をポリポリかきながら「言われなくても帰る所だ」と返答する東堂は、チラッと恵を見た。








「どうやら、退屈し通しってワケでもなさそうだ。」







まだ殺気が収まってない恵は東堂を睨みつけている。

どうどう、もう喧嘩はおしまいだからね。

恵から視線を逸らした東堂が、パンダに「乙骨に伝えとけ 「お前も出ろ」と。」と言うが




パンダはと言うと









「(面倒くせ)


ｵﾚ ﾊﾟﾝﾀﾞ ﾆﾝｹﾞﾝﾉｺﾄﾊﾞﾜｶﾗﾅｲ。」


「…」


『ていうかそもそも、憂ちゃんは海外だから出れるわけないじゃん



交流会になんてさ。

結構鬼畜なこと言うねぇ。』








そんな私達の言葉にを気にも留めず、東堂は真依ちゃんを探しにこの場を去って行った。

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