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参拾陸 ページ38

予想通りというか何というか…

東堂は恵を、建物を破壊しながら上へと登ってきた。







「例に漏れず、退屈。」






それを待ち受けた私は、瞬時に恵を救出

その間に恵の式神が東堂を捕縛するも、簡単に舌は引き千切られる。






それを見越し、私は瞬時に東堂との距離を縮め、呪いを籠めつつ草薙で斬りかかる。

それは腕で簡単に受け止められたが。









「そんなやわな攻撃で俺に──!!」


『ニッ』








いいの?すぐに払わなくて。




そう言った瞬間、膨大な呪力が東堂を弾き飛ばした。

吹っ飛んだ方向へと走り、攻撃が途絶えないよう連続で、何度も斬りつける。




それを腕で受け止める東堂だが、打撃と呪力のダブルパンチで受け止めるのでやっとの様子。

一瞬拳が頬を掠り、瞬時に私は後退する。


それを見た東堂は、追撃することなく私と草薙を見やり、口を開いた。









「…そうか、その呪具…特級「草薙」


別名「天叢雲」



お前、10年前に特級仮想怨霊【八岐大蛇】に呪われて眠ったっていう加茂Aか。

歳が27(・・・)にしては若すぎないか?」


『あり?君御三家の人間じゃないよね?

そんなに有名なの?私。』








歳のことには敢えて触れずに話せば、興味がなかったのだろう。

そのまま会話を続けてくれた。









「あぁ


天与呪縛で呪力なし

なのにもかかわらず1級にまで上り詰めた女術師。

呪力と術式があればあの五条悟と並ぶ大物術師だっただろう、と聞いたことがある。」


『そんなこと誰が言ってたのさ…

少なくとも上の連中から回ってきた情報じゃないよね、それ。』


「お前が良く知る人間だ。

というか姉弟じゃなかったのか?」


『姉弟ぃ?

私あの家とは縁を切って──』









これもまた薄ボンヤリな記憶

そこを辿れば、糸目で気弱そうな義弟の姿




…あぁ、いたわ。

家で唯一私を慕ってくれてた子。








『加茂憲紀─紀くんか。

てかあの子今京都校なの?

絶対東京の方が楽しいだろうにさぁ。』









そっか、あの子もう高校生か。


そうやって昔に浸っている私を差し置いて、東堂は後ろで倒れていた恵に視線を移す。









「──こんな強い奴がいるというのに、比べてお前はやる気がまるで感じられん。」


「…下手に出てりゃ偉そうに


そこまで言うなら、やってやるよ。」









恵の呪力が膨張した





その時だった。









「【動くな】」

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Kk(プロフ) - かぽさん» ありがとうございます!!気に入って下さって嬉しいです。これからもこの作品をどうぞよろしくお願いします! (2021年2月28日 14時) (レス) id: 00d7e0ecde (このIDを非表示/違反報告)
かぽ - 「いっぱいちゅき」 です、気づいたら一気に読んでました。テストは捨てます、ありがとうございます。に読んで (2021年2月28日 12時) (レス) id: f5d3c9fe44 (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - ぱるむさん» ありがとうございます!!感謝感激雨あられです!! (2021年2月1日 17時) (レス) id: 00d7e0ecde (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - うわああああああ、好きです。(唐突) (2021年2月1日 13時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:KK | 作成日時:2021年1月29日 22時

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