拾漆 ページ19
・
八岐大蛇を顕現させた後は、一瞬だった。
私の目の前にあるのは、先程まで呪霊“だった”残骸ども。
それを一瞥し、八岐大蛇を身体にしまい、草薙を鞘に入れて私は出口へと駆けた。
───
──
─
出口が見え、私は思い切り扉を蹴飛ばした。
その先には、目を剥いて此方を見ている伊地知くんの姿。
『──恵達は!』
「ま、まだ来ていません!」
『ﾁｯ』
生得領域の中を覗けば、恵と野薔薇が合流
そして悠仁が特級と交戦しているのが見える。
『…私これから悠仁のとこ』
「!駄目です!!中には特級が」
『んなのは分かってんだよ!!
今一番動けて強いのは私だ!!
だから』
私達が言い合いをしている間に、恵と野薔薇が生得領域から脱出した。
それを確認した私達は、言い合いを後にして2人に駆け寄る。
『!野薔薇!!恵!!』
「伊地知さん!釘崎を頼みます!!」
伊地知くんに野薔薇を預けた後、玉犬(黒)が遠吠えをし始めた。
…これ、何の為の
『…恵、これ何の
「俺達が外に出れたっていう合図だ。」
『…悠仁に対する合図だよね。
じゃあ
悠仁はこれからどうするつもりなの。』
「…」
息を切らしている恵は、中々私の問いに答えてくれない。
恐らく、私が今仮説で立てていることを悠仁がこれからしようとしているのだろう。
それは、確かに一番の最善であるけれど
同時に、一番の最悪だとも言えるのだ。
恵は、静かに答えた。
「…虎杖は、俺達が生得領域から出たら
宿儺と代わる。」
・
野薔薇が一番の重傷者のため、伊地知くんが硝子ちゃんの下へと連れていくことに。
「避難区域10�劼泙嚢�げて下さい。」
「伏黒君と加茂さんは?」
「『残ります/残る。』」
「もしもの時、俺にはアイツを始末する責任があります。
Aも伊地知さんと一緒に帰っとけ。」
『なぁに言ってんの
1級術師が特級相手に逃げ腰でどうすんのサ。』
だよなと言わんばかりに溜息をつく恵。
それを見る伊地知くんが口を開く。
「釘崎さんを病院へ送り届けたら、私もなるべく早く戻ります。」
「いや
もう伊地知さんはいてもあんまり意味ないので、戻ってくるときは1級以上の術師と一緒にお願いします。
いないと思うけど。」
『一番残酷なこと言ってるの自覚してる?恵ちゃん。』
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Kk(プロフ) - かぽさん» ありがとうございます!!気に入って下さって嬉しいです。これからもこの作品をどうぞよろしくお願いします! (2021年2月28日 14時) (
レス) id: 00d7e0ecde (このIDを非表示/違反報告)
かぽ - 「いっぱいちゅき」 です、気づいたら一気に読んでました。テストは捨てます、ありがとうございます。に読んで (2021年2月28日 12時) (レス) id: f5d3c9fe44 (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - ぱるむさん» ありがとうございます!!感謝感激雨あられです!! (2021年2月1日 17時) (レス) id: 00d7e0ecde (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - うわああああああ、好きです。（唐突） (2021年2月1日 13時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：KK
| 作成日時：2021年1月29日 22時
