2．幽霊の兄ちゃんと大学生の私 (ページ3)

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第44話ページ3

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「まぁバイトだから仕方ないとして、暫くは琴音の家まで私が送るよ。」

「ありがとう…」

「本当は琴音が男作ってストーカー野郎を撃退してくれれば一番なんだけどね。」

「えぇ…千恵美、私がなんて言って断ってるか知ってるでしょ？」

「知ってるよ勿論。

「私の好きなタイプは5歳以上年上で大人オブ大人な人なんですお前らなんて眼中ねぇんだよ一昨日きやがれ」だっけ？」

「え、そんな事言ってたの？その可愛い見た目で？？？」

「いやちょっと語弊が…間違ってないけどね？」

「間違ってないんかい。」

「告白だろうと笑顔でさらりと毒を吐く女だからね…私より強いわよ、この子。」

いや、もとから琴音が毒吐き女(これこそ語弊)なのは知ってるよ？けどそれを告白されても発揮してることに驚いたわ。目ん玉飛び出るかと思ったよ。なんで千恵美は知ってんの？
…あ、私がバイトの時に告白されてんのね。理解。そう言えば琴音が告白されてる所見たことなかったわ。

そういうわけで、今週の私はあまり出番なさそう。来週のシフト組み直そうかな。

～・～・～・～・～

とか思っていた翌日、なんとストーカー野郎は逮捕されたらしい。
…え？昨日作戦立てたばっかりだよね？？？私出番もなしに終わったんだが。まぁ早く解決した方がいいんだけどね？？？それにしたって展開早すぎない？？？

お昼時、ポカンとしながら琴音と千恵美の話を聞くと、どうやらとあるイケメンがストーカー野郎を見かけ、そのまま対峙してくれたらしい。

「本当にカッコよかった…」

「うっとりじゃん…まぁでもストーカー野郎捕まってよかったね。」

「本当に！あぁあの人の連絡先交換すればよかった…！そしたらお礼と称してデートとか誘えたのに！！」

「いや必死か。」

「でもそれだけカッコよかったのよ、これがまた。」

「千恵美が言うって相当じゃない？」

「顔だけじゃなくてストーカー対峙してる時も…あれは相当鍛えてるわ。」

頬を染めてうっとりしたかと思えば、ガチな目で後悔する琴音
そして男に対して滅多にイケメンとは言わない辛口な千恵美が、辛口一切なしでイケメンと評するイケメン…それもう国宝レベルなんじゃ？？

兄ちゃんが作ってくれた弁当を箸で口に運びながら、私はその人の容姿を聞いてみた。

「えっとね、金髪で褐色肌で…碧眼だった！あれ絶対ハーフだよ！」

「…」

…んん？？？