自作自演カレシ 2章 《Kei inoo》

30話 慧side ページ7

慧side


やばい




やばいよ‥




慧『も、俺なにしてんの‥っ』





髪の毛をぐしゃぐしゃにして、涙目になる




泣きそうだよ‥



俺ほんとバカだ‥




Aに自由がないのは俺も気づいてた


でも、そんなの考えてる暇なくて



焦ってて、毎日怖くて



いつ来るとか、次の仕事のこととか‥



だけど俺‥




慧『Aのこと1番わかってない‥わかってねーよ‥っ』




そこらへんに散らばってるナイフを一つ取り



ガンッと机に刺す‥









慧『‥‥っ‥ぅう‥Aっ‥帰って‥きて‥』





なんで追いかけない




ここで追いかけるのがふつーだろ‥





別に、あんな女一人にして



殺せばいいんだ




お前のせいじゃない







二つの意見が俺の頭を駆け巡る









その時だった‥

































ガチャッ！！









慧『‥A‥？』









慌てて、玄関に行くと









荒い息をして、泣いているAの姿









しかも‥









慧『っ‥そ、その怪我っ‥どーしたの‥っ』







「‥(フルフル‥」








首を横に振っても、何もわからないよ‥


何があったの‥









慧『‥っ、話は後で聞くよ‥とにかく手当てしなきゃ‥』









彼女を抱き上げると、泣きすぎて真っ赤な目が現れた





その瞬間、俺は何をしてるんだと‥





心が痛んだ‥

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