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あれから即効で大樹君は周辺のブドウを片っ端から集めてきた。
それを手で握りつぶしていくけど…いかんせん効率が悪過ぎて進まない。私は既に効率の悪さに嫌気が刺し始めてるし、千空も眉間に皺がよっている。
そんな二人の目の前に大樹は大量のブドウが入った大きな土器を持ってきて、
大樹「うおおおおおおお！！」
ブドウを踏み潰していた………，それを見ていたらやる気が失せた。それは千空も同じらしく。
千空「あ、うん。肉体作業はもう全部テメーにまかせる。んのが合理的だ」
A「…
そして大樹の超人的な肉体作業の末に、土器いっぱいのブドウ汁ができた。
千空「ワインを作るのは超絶簡単だ。ブドウやレーズンをつぶして、その汁を土器に入れる。後は毎日混ぜてりゃ出来上がる」
A「そう言えば私、夜の洒落た船上BARでオシャレなカクテルをイケメンと飲むの夢だった」
そして三週間が経過したころ＿＿＿＿＿
大樹「しかし千空、A。未成年飲酒になるな」
千空「ｸｸｸ，問題ねえ。とっくに3700歳越えてんだらうが」
まぁ時間的にはそうだけど肉体はそのままだなぁ。細かいことは置いておき、さっさく飲んでみる。
千空「おお、思ったよりイケんじゃねぇか市販品より100億倍酷ぇがな」
A「…千空君？」
あっさりスルーしそうになったけど，わりと重大な問題発言をしたよね、君。
千空「始めようワインの蒸留ブランデーの作り方」
蒸留しまくったワインと硝酸を混ぜて石化復活液を作る実験を繰り返していた。
その間に冬が終わり、春がやって来た。
そして、最初の復活者である千空君と数日違いな私が目覚めてから一年に差し掛かろうとしていた。
けれども実験は手詰まり。
流石の科学大好き少年、千空君も苛立ちだしたのか、土器を蹴飛ばしてた。
すると何か割れる音がして同時に何かが飛び立っていった気配がした。
その音の根元を見てみると、そこには先程まで石化したはずのツバメがいたはずなのだが、
＿＿残っていたのは一部分に石の付いた羽だった
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作者名：悠璃 | 作成日時：2021年7月2日 21時
