石の世界の数学者【Dr.STONE】 (ページ39)

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part3 ページ39

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初めて会ったときは、すごくちゃんとした子だと思いました。

司クンに従順に従っているように見えて、実は全然そんな気配がない。司クンにはその真意に気付かれず、私には判ったのは彼女と私が同類故か。

無理矢理笑った笑顔を振りまく人でした。

脳の溶けた奴らにも笑顔を振りまき、武器の使い方や手入れに関する全てのアドバイスを受け持つ。

毎回毎回毒草を摘んで来る脳の溶けた連中にも、丁寧に指導する。

「これは毒で、こっちは無毒」

具体的な形や色を伝え、積んで来て欲しい植物について的確に指示を出す。

皮以外のもので衣類を作れるように、周囲の探索を脳の溶けた連中にわざわざたのんでいたほどだ。

この辺りに生えていない植物があったら、ひとつだけ摘んでくることや、その様子を細かく覚えてきて欲しいことを事前に言っておいて。

司帝国(こんな場所)に居なければ、もっとAクン自身の長所をのばし、うまく活用できる場面が沢山あったはずです。

「千空君のお友達に比べたら私なんてミジンコだよ」

いつか言っていたらしいその言葉。

ただの自嘲癖で自身の能力に対しての自覚がないのかそれともワザとか。

ほむらクン以上に信用出来る人間です。

きっと彼女、Aクンは私の考えに理解を示してくれるはずですから。

「世の中に不満を持っていなければ、殺人未遂事件(こんなこと)しないよ」

氷のように冷たい青い瞳がそう言っていた。