猟奇的な同期 ３ 【完結】

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「城田部長と北山さん、二人で会議室入ってから全然出てこないよ？」


「来てそうそう北山さんに目をつけるとは。なかなかのやり手だね。」


「そりゃ大手から来てるだけあって仕事も男もいいモノ選ぶのには長けてるでしょ。」


「･･････にしても、いったい城田部長にどんな年俸呈示して来てもらったんだろうねー。私達ボーナスカットだったりして！」






・・・・外野うるさい。






でもほんと、城田部長といきなり二人で仕事とか、北山が仕事出来るから選ばれたんだろうけど･･･



もやもやする。



このもやもやは同期でライバルとして北山にいい仕事が回ってきてるぽいって悔しさと、



･･････やっぱり城田部長がいい女だからってのと。






もやもやの原因、どっちの比率が高いかと自問自答すれば
同じくらいの比率で天秤が水平を保ってるって所が厄介だ。




私、北山の彼女なのに
同期としては負けたくない。



しかも、城田部長は同じ年。
その事に対しての劣等感や羨望も尽きなくて･･･





・・・・ほんと、可愛くない。




こんな自分が嫌になってくるけど
それでも悔しくて目の前の仕事に打ち込むしかない。




外回りから戻ってパソコンと向き合ってると目の前に缶コーヒーがコトン、と置かれた。






「お疲れ。」






見上げると北山がにっこり微笑んでる。





･･････あれ？この香り･･･、





「･･････北山？昨日、一緒にいた人って･･･城田部長？」




途端驚いた顔。
キョロキョロと無駄に目を泳がせた後
降参でもしたかのように気まずそうにしてる。




「わかっちゃったよな。･･･香水の匂い･･･城田部長とずっといたから今日も移っちまったな。」


「それならそうと言ってくれたら良かったのに。」


「うん。ごめん、そうだな、ほんとそう。ただ、おまえがほらっ、ヤキモチ妬いてたからさ？言うタイミング逃したんだよっ。」


「･･････ヤキモチってっ。」





恥ずかしい事言わないで欲しい。



って！
デスクで北山とこんな話ししてる場合じゃないっ。



ほら、周りの女子社員の目線が厳しい。




北山と話してるだけでそんな白い目向けなくてもさ？



･･･って、これで彼女になったなんて知られたら
私、ここで生きてく事出来ない･･･、

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