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26話 ページ35

倉名は困惑していた。

なぜ先程の自分はあんなにやけになってしまったのか。黒尾は自分を心配してくれてたのに、なぜあんなに反抗的なことを言ってしまったのか。

自問自答を繰り返しても底なし沼にはまるように答えは何一つ出てこなかった。



「私…なんで…黒尾に謝んないと…。」



そんな中で出てきた精一杯の答え、まるで小学生でも当たり前だと笑うような答えを出せずにいた。



「そんな必要、ねぇよ。」


「黒尾!?」




ふいにかけられた声に思わず身が固まる。
そんなこともお構い無しに黒尾は倉名に近付いた。




「でも……黒尾にたくさんきついこと言っちゃった…。」


「そんでも1番今日我慢してたのはお前だろ?」




頭に感じる重みと温かさと落ち着く声、倉名の涙腺が緩むには安心できすぎる要素だった。



「だって、、、私は…ねぇ…黒尾!!私はいつまで女王でい続ければいいの!?いつまで憧れられなきゃ行けないの!?もう楽になりたいよ…消えたいよ…!!

…うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」


「おう…泣け、思いっき泣けよ。…俺が何回でも止めてやるから。」



裏切られようが

肩が壊れてもう二度と本気でスポーツができないかもしれないと言われた時も

のめり込んだスポーツでもなくなんとなく入った部活にまで女王の話が言っていてそのまま部長に押し上げられた重圧を感じた時も



――――出なかった涙が黒尾の胸にしみていった……。

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作者名:ミューゼス | 作成日時:2017年6月24日 22時

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