距離感【黒尾鉄朗】 (ページ4)

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2話ページ4

いくら両片思い中の幼馴染みだと言ってもお互いの生活は別々なことが多い。しかし、別とはいえ近くにはいる。

肉食系の女子に迫られた時黒尾が逃げる場所は倉名の所であり彼女が面倒だと感じて逃げる場所は黒尾の所だ。

お互いの周りもそのこと気は勿論気付いておりいつの間にか2人は話し込んでいることが多い。その内容は水も差せない2人にしかわからない話のことがほとんどだが。

｢次の課題のやつ外の図書館行って調べないといけないやつじゃん!!やっば忘れてた…｣

｢じゃあ行くか。近所の図書館ならまぁあるだろ。｣

｢そだね。ならそれで。｣

これも傍から見るとデートだ。

2人の幼馴染みである研磨に言わせてもやはり

｢あの2人デートはよくするから、早くくっついちゃえばいいのに。｣

だ。

研磨もどちらの気持ちも察しているためか応援と共に催促の気持ちがある。

｢あ、ちょっと待って黒尾。今日図書館休館日…｣

｢マジかよ!?なら…どっか開いてるとこあるか？｣

｢んーと、何個か遠くの駅のところの大きな図書館なら開いてる!!｣

｢ならそこでだな。｣

今日の音駒高校の体育館は調整日、つまり体育館を使っている部活は外でやるか休みになる。
ちょうど割り当てが男子バレー部とバドミントン部であったため、両部はオフ。

まるで天までもが2人をくっつけようと働いているかのようだが、2人にはそれにさえ応える勇気がない。