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1話 ページ3
音駒高校のバドミントン部には朝練がない。が、Aは早く学校に登校する。いつもは騒がしい教室が静かな朝、彼女はその時間が好きなのだそうだ。
ガラッ
｢あ、おはよ。黒尾。｣
｢おーおはよ。相変わらずはえーな。｣
｢別にいいでしょー私がこの時間が好きなの。｣
倉名1人だった教室に入っていた男子生徒、黒尾鉄朗。男子バレー部所属の黒尾には朝練がある。が、その朝練は早く終わる物だからこの時間の教室は2人だけの空間だ。
｢倉名ぁー今日の課題｣
｢またやってないの!?ったく受験生が課題やらないとかどうなのよ…ったく…｣
｢いーじゃねーかお前のを写したらどーにかなってるし。それに倉名なら見せてくれるし。｣
｢はいはい…提出までには返してよね？｣
｢サンキュッ!!もーここで写すわ!!｣
｢なら前座りな…教えてあげるから。｣
腐れ縁の2人の朝の日常会話だ。
しかし傍から見ると仲睦まじい絵だが何せ幼なじみだからこそだろうか、顔が近い。
後少し近付けばくっついてしまう距離だ。
生徒達は見ている。
近いのはこういう時だけではない。例えば部活の時の体育館使用について話し合っている時、本人達は主将ということもあり大真面目で話し合っているのだがこの時もだ、顔が近い。
事情を知らない新入生は顔を赤くする者がいたり｢先輩方って付き合ってるんですか？｣と聞いてくる強者もいる。
その時2人は声を合わせて言う。
｢付き合ってない/っつの/よ？｣
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作者名：ミューゼス | 作成日時：2017年6月24日 22時
