9話 ページ11
｢｢お疲れ様でしたー!!｣｣
夏とは言え太陽が傾きそれぞれの顔がオレンジ色に輝いて見える時間、バドミントン部は解散した。と同時に男子バレー部も解散。
｢｢あざっしたー!!｣｣
校門を出るのはほぼ同じタイミングとなった。
合宿だが特別に烏野高校のメンバーは音駒高校の家に1泊。明日からはさらに宮城の高校が合流するらしくそれからは学校泊になるらしい。
｢さすがに明日病院行くかな…｣
肩をさすりながら1人で歩く倉名。
片耳だけイヤホンをさしてバスを待っていた。
｢あ!!Aさん!!｣
｢ふぁっ!?えっと日向翔陽クン!!｣
｢次はフルネーム…あっお疲れ様です!!｣
少し凹んだ顔を見せた後すぐに元気よく礼をする日向。
｢じゃあえっと…翔陽!!お疲れ。今日は誰の家にお泊まり？｣
｢研磨の!!研磨のとこは俺と影山!!ちなみに黒尾さんのとこはキャプテン!!｣
｢そっか。｣
｢勝手に走ってくな日向ボゲェ!!｣
すごい剣幕で｢ボゲェ!!｣と繰り返しながらこちらに走って来る黒髪。
｢影山!?ちょっ!?｣
日向の目の前で急ブレーキをかける彼。
そう言えば鳥野の中にいた人だと言うのは倉名もわかっていた。
｢あ、黒尾さんと孤爪さんの幼馴染の人…お疲れ様です。｣
｢お疲れ様、えっと影山くん!!で合ってる？｣
｢あっス。｣
｢翔陽、そこのバス停で合ってる。あ、A。｣
小走りでやっと到着した孤爪。
｢研磨、お疲れ。｣
｢ん。あ、クロ。｣
｢おー研磨。倉名も、おっ…お疲れ。｣
｢お疲れ、黒尾。｣
ポフッ
｢んんっ!?…黒尾!?｣
｢最近暗いだろお前。溜め込むなよ？｣
倉名の頭を優しく撫でる黒尾。
｢ん…ありがと。｣
｢おう。よし、バス来たし乗るか。｣
2人の顔は心なしかいつもより嬉しそうで穏やか。
孤爪は日向と影山にそっと静かにするように言った。
その2人は何もわかっていないようだな彼はその光景を見てそっと後ろから写真を撮った。
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作者名：ミューゼス | 作成日時：2017年6月24日 22時
