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『円堂。』
「……大神。」
『豪炎寺くんの口下手め……
円堂、今の君は非常に不安定であり、この場の全員の足枷になっている。僕らは勝ちたい、キャプテンと……円堂と。
だから頼むよ。キャプテンとして、雷門イレブンのGKとして、僕らのゴールを守ってくれ。勝つことだけを考えてくれ。』
円堂は脚元に転がったボールを凝視し、黙り込む。ゆっくりと立ち上がって、ボールを手に取った。
円堂の顔つきが変わる、その目にもう迷いはない。
『……喝は入ったけれど、やり方がかなり乱暴ではないかな。』
「お前曰く、俺は口下手らしいんでな。」
『それどういう感情で言ってるんだい、自虐？
まぁ、感謝をしていない訳では無いが……もっと言葉中心で訴えてくれないかい、こちらがヒヤヒヤするんだよ。』
帝国側のコーナーキック。ボールは鬼道へと渡り、佐久間との連携シュート、“ツインブースト”がゴールに迫る。
『信じているからね、円堂！』
大神は真っ直ぐ帝国側へ走り出す。豪炎寺は中間待機をして、ボールが来るのを待った。
円堂は完全復活した様で、シュートを素早い連続パンチで弾き返す。ボールは大きく飛び、豪炎寺へと繋がった。
「大神！！」
ボールは豪炎寺から前線の大神へ、そのままドリブルで次々とブロックを躱す。前半とは違い、無駄のない動き。
『(相手の癖も苦手なコースも技も、全て見える……知っている。
これが元々僕にあった記憶、こんなに近くにあったのか。)』
まるで別人だった。
そしてついにゴール前、走りを止める。
『君たち帝国学園に……感謝と、敬意を！』
左手の指を咥え、力強く指笛を吹いた。
大神の構えに、その場の帝国イレブンが目を見開く。
『翔んでいけ！！！』
鬼道たちが放った“皇帝ペンギン2号”と、似て非なるシュート。
「ッ……貴方のシュート、必ず止めてみせる！」
大神のシュートと源田の“パワーシールド”が、ぶつかる。
『何度だって、僕は勝つよ。君たちに勝つ。』
「ぐッ……！」
一瞬ボールを止めた様に思えたが、壁は直ぐにヒビが入った。“パワーシールド”は完全に崩れ、ボールはゴールネットを揺らす。ホイッスルが鳴った。
「お前、それ向こうがさっきやった様なシュートじゃねぇか！」
「どうやってやったんだ？！」
『あはは、見様見真似かな。』
大神は雷門イレブンに囲まれながら、横目で帝国学園の選手を見た。目が合った彼らの表情は、悔しげでありながらどこか嬉しそうであった。
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鷹羽(プロフ) - 雪華さん» 詳しく知っているアニメはあまり多くないのですが、上げるとするなら、このイナイレであったり、ジャンプコミックスのアニメ化した作品あたりを知っています。 (2021年3月6日 16時) (
レス) id: 338e0ddf16 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 知ってるアニメは何ですか？ (2021年3月6日 13時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鷹羽 | 作成日時：2021年2月26日 12時
