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『……あは、いやだなァ、お花置きに来ただけだよ……
あッははは、シツレイシマシタ。』
「あ、おい……」
早足で病室と距離を離す。豪炎寺は引き留めようと手を伸ばしていたが、怪我をしている足では追いつけないだろう。
カランッ
まぁまぁの質量の物が、床に転がった音がした。そちらに目を向ければ、豪炎寺が松葉杖を床に手放している。
「大神、助けてくれ。」
……演技が下手だとしても限度がある、彼は壊滅的だ。
どう見ても、豪炎寺本人の意思で落とした様にしか見えない松葉杖。手を貸してやれば、きっと捕まるのは目に見える。
『……』
「頼む。」
『君さァ……』
早足で戻り、松葉杖を立てて渡してやれば、案の定腕を掴まれた。何も言いはしないが、話をさせろと目で訴えかけている。
『……分かったよ。』
大神は豪炎寺を病室に押し込み、椅子へと座らせる。松葉杖はドア付近の壁に立て掛けた。
「……さっきの話、悪いが聞いていた。」
『わぁ、悪趣味だなぁ君。』
「円堂たちとは古い付き合いの様だが、記憶が無いと言うのは一体どういう事だ？夕香とお前が共に事故にあったことすら、覚えていないのか？」
『記憶にはないけれど、彼女と共に事故に遭ったことだけは知っているよ。知らなければ、無闇に兄である君の許しなしで此処へは来ないさ。
記憶障害については、話すとややこしいんだけれどね。どう言ったらいいか……』
一先ず、大神は11歳から13歳までの記憶をなくしていると説明した。色々と省略はしたが、大体そんな所だ。
「そうか……」
豪炎寺はそれ以上追求する事は無く、ずっと押し黙っている。腕時計を見れば、使用人を駐車場に置いて暫く経っていたのを思い出す。
『そろそろ僕は行くよ、車を待たせているんだ。』
「……ありがとう。」
『……』
「覚えていないのはわかっている。
だが、お前が妹を庇おうとしてくれたのは確かだ。お陰で命に別状はない。」
『……どういたしましてと、言っておこうか。
じゃあまた明日、学校で。』
「……ああ、気をつけて帰れよ。」
『君の脚もお大事に。』
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鷹羽(プロフ) - 雪華さん» 詳しく知っているアニメはあまり多くないのですが、上げるとするなら、このイナイレであったり、ジャンプコミックスのアニメ化した作品あたりを知っています。 (2021年3月6日 16時) (
レス) id: 338e0ddf16 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 知ってるアニメは何ですか？ (2021年3月6日 13時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鷹羽 | 作成日時：2021年2月26日 12時
