強敵!剣闘士ラファーガ ページ9
(本編再開します!)
その同時刻のエメロード城…水牢屋の奥底では、
エメロード姫が、必死に祈りの力を放とうと為ている。
が…
最早、姫には崩壊を止める祈りの魔力は底を尽き掛けている。
膝を折り、病の床に伏した病弱者のように…
激しく…苦しそうに息をついている。
エメロード姫「速く…お願い…速く来て下さい、魔法騎士達よ。此の儘では…セフィーロが…危ない!」
其処に、
?「苦しいのですか?無理は為さらない方が良い」
エメロード姫は声のする方に、ハッと顔を向ける。
その視線の先にいつの間にやら現れた、漆黒の甲冑と魔法衣装を身に纏う、長い黒髪の美青年。
そう、言わずと知れた…
エメロード姫「ザガート?お願いですから、もうこんな事は、やめて、此の儘にしていたら、本当にセフィーロは…滅んでしまいます!」
ハラハラと涙を落としながら、
諭すような悲痛な口調で訴える。
が、ザガートは淡々と返す。
ザガート「私の心は変わりません。例え、セフィーロが滅びようと…
全ての命が無に帰そうとも…
私の心は変わりはしません。エメロード…」
何故判らない?という顔するエメロード姫。
ザガート「水の魔神セレス、風の魔神ウィンダム。この2躰が、魔法騎士共…あの者達の手により蘇ってしまった。残るは、セフィーロの火山に眠る最後の魔神、炎の魔神の…」
其処迄ザガートが言い掛けた時、ザガートの背後から人の気配が現れた。
そう、ザガートの命令でこの場に来て控えていた…近衛部隊の軽装甲冑を付けた、金髪のがたいの良い青年が現れたのだ。
その青年を見て、エメロード姫は愕然とした。
エメロード姫「ラファーガ…?!何故…貴方がザガートと居るのですか!」
ラファーガは答えない。
よく見ると、その眼には光は無く、
両の眼の真下辺りに、精神封印と制御の魔法印が刻まれていた。
エメロード姫「ザガート、まさか貴方…ラファーガを、彼を洗脳為たのですか?!」
ザガート「そう、ラファーガは、柱である貴方を御守りする真鋭隊長だった男…最もこのセフィーロでは、貴方の祈りの力により、争いや戦などは起こらず、精々が、増えすぎて害を成す魔物を討伐する事が、主な任務だった。」
エメロード姫は悲痛な顔をして、表情の消えたラファーガを見ている。
ザガート「アスコットやカルディナが離脱し、イノーバすら魔神ウィンダムの力により撤退を余儀なくされた。よって、ラファーガを動かす事に相成った次第です」
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みこち(プロフ) - 光柱の沙さん» 有難う御座います。本編間もなく再開します! (2022年11月4日 5時) (レス) @page4 id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
光柱の沙(プロフ) - 続編おめでとうございます! (2022年11月3日 22時) (レス) id: 35c79308e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みこち | 作成日時:2022年10月31日 4時