鬼滅の魔法騎士第禄章 (ページ44)

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俺の覚悟をページ44

ザガートは微笑するや、

スッ、

倒れたままの不死川と炭治郎に、魔力の光を放つ掌を向けた。

この至近距離だ。喰らえば間違いなく只では…！

煉獄「止めろ！」

エスクードを召喚為ていては間に合わない。

煉獄は両腕を広げて、2人を護るようにザガート向かい立ちはだかる。

カッ！グアアア…！！

放たれた魔法は、強い衝撃波と共に煉獄を貫いた。

躰が衝撃波に押されるが、必死に踏ん張る。

だが…！

ザガートの魔法が消えた瞬間．

パアアア…

煉獄「っ！？装備が…魔法石の手甲も！」

装備解除…いや、奪取の魔法を使われたらしい。

魔法騎士の装備が全て…光の粒子と化すや、消えてしまったのだ。

ザガートを睨む。

煉獄「貴様…！まさか、この魔法で2人の装備も？卑怯な！」

ザガートは得意気に煉獄を見る。

ザガート「魔法騎士よ、貴様達に私を倒す事は不可能だ」

煉獄「何？未だ判らん。俺達は諦めん！」

ザガート「仲間の盾になるとは…甘いな。敵を前にしたなら、仲間如き捨て置く覚悟を持たねば、私に勝つ等…夢の又夢だ」

煉獄に迷いは無い。

少しの揺らぎも無く、ザガートに向かい合い、構えを取る。

煉獄「決め付けるな！未だ判らないと言っている！俺達は…魔法騎士に為らなくては為らないんだ」

ザガート「その装備を奪われた姿に為れて、尚闘志を失わぬのか。幾多の修羅場を潜り抜けて来たと言うのも、あながちでは無いのだな。だが…諦める事だ。貴様達には、最早勝ち目は無い！」

スッ、

持ち上げた右腕を煉獄に向け、掌を広げる。

煉獄「っ！」

日輪刀を抜き、構える。

この世界では役には立たぬ武器だが…

何もしないまま、敗れる訳には行かない！

カアアア…

魔力の光が見る間に膨らむ。

ザガート「先ずは貴様から。死ねっ！！」

キュドッ！！

先程の魔力よりも遙かに収束された魔法が、煉獄目掛けて撃ち出される。

殺すつもりだ！

煉獄(一か八か…日輪刀の峰で軌道を…！)

しかし、

意外な事が起きた。

シュバッ！！

シュアアア…

煉獄「な、何っ！？」

煉獄の右背後から衝撃波の力が放たれ、

ババババ…！！

何と、ザガートの魔法から煉獄を護ったのだ。

背後からの力に弾かれ、ザガートの魔法は霧散して掻き消えた。

煉獄は呆気に取られ掛けたが、我に返り、後ろを向いた。

其処に居たのは…！

チキ、

大振りの長剣を握り締めた、金髪の親衛隊隊長の装備に身を包んだ巨躯の若者。

そうだ、

煉獄「ラファーガ…！？」