風柱の神速矢 ページ31
フェリオは倒れ伏したままだが…
バキバキと音を響かせながら、フェリオの躰は見る間に硬質化した岩のように変化している。
このままでは自我を喪い、彼も魔物に変わってしまうだろう。
フェリオは必死に不死川に叫ぶ。
フェリオ「撃て！あんたは腰の奴の他に、魔力が込められた奴が…風の力が封じられた弓矢が有る筈だ！森の中で使ってただろ！あれをあの鉱石に撃ち込んで破壊しろっ！速く！」
言われてハッとする不死川。
確かに、煉獄と炭治郎は今は頼れない。魔物共を引き受けてくれているからだ。
今喚んだら、こっちに魔物共が再び大挙して押し寄せる事になる。其れこそ元の木阿弥だ。
しかし…不死川は、手甲の宝玉から弓矢を召喚したものの、迷いに支配されていた。
フェリオ「何やってる！速く撃て！」
不死川「判ってるよ！だが…幾ら何でも…この位置からあの鉱石迄は軽く30メートルは有るんだ。この距離から矢を放ったってあの大きさの鉱石を撃ち抜く何て幾ら柱の俺でも…ましてや砕くなんて出来るか断言出来ない…！」
舌打ちしたフェリオが怒鳴る。
フェリオ「馬鹿かあんたはっ！クレフから聞いて無いのか？セフィーロは意志の強さと力こそが全てを決める。そういう世界だって！あんたが自分を信じて強く願いながら放てば、矢は届くし、例え大岩だろうが砕け散る！」
この叱咤に、不死川は決断した。
背中の矢筒から羽型のエンブレムが施された矢を引き抜く。
そして、右手に掴んだ矢を弓の弦に装填すると、力を込めて引き絞る。
不死川(信じろ！俺は風柱…不死川実弥だ…！必ず仕留めてやる！！)
矢先を鉱石に定め、矢を限界まで引く。
風の呼吸を使い、意識と精神を全集中の呼吸を使いながら研ぎ澄ます。
全躰の全てに、呼吸の身体能力の跳ね上げの力を込めて…！
不死川「御館様…俺に力を！行けぇっ！！」
バシュッ！！
放たれた矢は、風の魔力の力を纏い、真っ直ぐに鉱石のど真ん中に突き立つと、
ガッ！
魔力の衝撃波の火花が飛び散る。
バチバチバチ…！！
すると、矢が刺さった箇所に蜘蛛の巣状のヒヒが深く広がり、鉱石からは悲鳴のような唸りが響きだし、
ブヴゥゥン…！！
鉱石を覆っていた魔力が消え去り、鉱石はゆっくりと地面に降りて来るや、
ズゥン…！！
地面に着地して、完全に沈黙した。
どうやら上手く行ったようだ…！
不死川は安堵の息をついた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アニメ好き学生！！(ぽわわ)(プロフ) - みこちさん» 了解です！！頑張ってくださいね。 (2022年6月25日 7時) (
レス) @page12 id: 12e821817d (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - アニメ好き学生！！(ぽわわ)さん» 有り難う御座います。個人的ながら、不死川さんは根は優しいという考えでこの作品では書いていますので。語尾に小さなカタカナが着くのは、きつめの感じになるので、着けるかは悩むところです。ご意見感謝します。完結迄必ず書きます！ (2022年6月25日 7時) (レス) @page18 id: 9c6f421553 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ好き学生！！(ぽわわ)(プロフ) - あの話の内容は面白いんですけど不死川さんの発言が少し優しすぎるところがあるというか、、あと、不死川さんって言葉の後ろに小さいォとかつくことが多いんですけどつけたらどうですか？そうすればもっと面白くなると思いますよ！！応援してます。頑張ってくださいね (2022年6月25日 6時) (レス) @page3 id: 12e821817d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みこち | 作成日時：2022年6月6日 11時
