鬼滅の魔法騎士

フェリオと不死川 ページ30

煉獄は炭治郎と共に、2人の接近に気付いて殺到して来た魔物達を迎え撃つべく剣を構えて型を取る。

抑も呼吸の型は出しても意味自体無いのだが…

前に1度、此方の世界の武器でなら可能かと試したのだが、やはり此方の剣でも同じだった。型が発現自体はしたので行けるかと最初は思ったのだが…型は出せてもやはりと言うか…魔物達に当たる寸前で霧散してしまい、意味が無い。

どれ程高い威力の型を出してもだ。不死川と炭治郎も然り。

柱である煉獄の呼吸にさえ炎のエフェクトが効果を現さないのだ。

出せるのは剣撃を使う時に放たれる衝撃波だけである。

しかも其れすら、本気で全力の全集中の時の半分程にしか威力が出ないのだ。

しかし、やらなければやられるだけだ。2人は戦い始めた。

ーフェリオと不死川の位置ー

体を慣らして、鉱石を睨むフェリオに聞く。

不死川「フェリオ、さっきのエメロード姫に恩が有るって言っていた話だが。あれは本当何じゃないのか？」

しかしフェリオは、軽く笑うとはぐらかすように言う。

フェリオ「さあな？どっちでもあんたらの好きに判断してくれ」

不死川(全く…決めた事は曲げたくねぇって顔してる癖に変に意地っ張りだな。ホントに玄弥みたいだぜ)

魔物共は煉獄と炭治郎をぶっ潰してやんぜ！と言わんばかりに全匹が大挙して爆走しながら、雄叫びを上げまくって追い回している。見ているこっちが引く勢いだ。

見れば、魔力を放つ浮かんだ鉱石の周りはがら空き状態だ。行くなら今しか無い。

フェリオ「今だ！行くぞ！」

鉱石を目指して走り出すフェリオ。不死川は後を追うように走る。

フェリオ「俺一人で片付ける。あんたは後ろで待ってな！」

不死川「待て！無茶は止めろ！死ぬ気か？魔物共が戻って来たら八つ裂きだぞ！奴等はあの鉱石を取り巻いていただろうがっ！」

フェリオは真っ直ぐに鉱石を目指して掛けて行く。

だが、その時…鉱石が心臓の拍動のような音を放ち始め、衝撃波のような見えない力をフェリオに浴びせるように放ってきた。

その瞬間、フェリオは苦しげに呻くと、膝を折り、倒れてしまった

不死川「っ？！フェリオ？如何したっ！」

掛ける速度を上げた不死川にフェリオが叫ぶ。

フェリオ「来るなっ！！」

不死川「何…っ？！お前…その…手脚…魔物みたいに！」

フェリオ「此奴は…とんでもねぇ鉱石だ！此奴は…近づいた生き物その物を全て魔物に変えちまうんだよ！だから、此処は魔物の巣窟になっちまったんだ！」

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