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かごめ「はい。4度も…4回目の時が蛾天丸の時だったんです」

甘露寺「ねえ、同族の真血の場合は、同じ状況と精神状態になってもそうはならないの?」

ジバニャン「ならないニャ、戦いとかで意志と無関係にそうなる危険があるのは半妖だけだニャ」

善逸「つまり…躰の半分が人間だと、血の中に宿ってる妖力やその種族特有の戦闘本能がそういう時に押さえられなくなるって事?」

フユニャン「そういう事だ。だが、犬夜叉は少なくともそうならずに居られた。父の形見の刀…鉄砕牙の力でな」

伊黒「鉄砕牙?形見だと言ったが…その言い方だと、その刀には犬夜叉のような半妖の暴走を封殺出来る力があるのか?」

ジバニャン「そうニャ。元は闘牙王の牙で、其れを刀々斎が刀に打ったんだニャ。人間の魂や存在を護る結界を張る力が宿ってて、扉とかに突き立てれば、その扉を閉めれば其処には悪い妖怪は入れなくなるニャ。後…完全に使い熟せれば、1000匹の妖怪を刀身の一振りだけで薙ぎ払うって言われてるニャ」

煉獄「1000匹のあやかしを一振りだけで薙ぎ払うだと!其れは凄いな!刀々斎ならばかごめから聞かされている。なる程、その方が作った刀なのだな」

義勇「ならば何故暴走したんだ。鉄砕牙を持っていれば大丈夫だったんだろう?」

かごめ「其れが…実は鉄砕牙は、前に1度完全に折れちゃったんです。奈落っていうあたし達の宿敵の妖怪が放った悟心鬼って鬼に噛み砕かれて…」

不死川「何だと?刀を奪われたって事か?如何してそんなヘマを?妖怪の牙で出来た刀だろ。其れ自体にもかなりの力とかが宿ってるんじゃないのか?」

煉獄「待て。かごめ、其奴は悟心鬼と呼ぶと言ったな?其奴の力は、もしや相手の心を読み取れるとかではないのか?其れならば合点がいくが?つまりは相手がどうやって責めてくるかが事前に先読み出来るという事だ。敵の動きがやり合う前から丸分かりなら勝負自体無意味だ。相手よりも此方が速度や力が離れているなら話は違うがな」

かごめ「ええ、その通りです。其れで、鉄砕牙が噛み割られた時に…犬夜叉の感じがいきなり、明らかにおかしくなったんです。全身が微かに震えだした後に、両手の爪を剥きだして…怒った狼みたいに呻り声を上げながら牙を剥いて悟心鬼を睨みつけたんです。瞳は、まるで血みたいに真っ赤になっていました」

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作者名:みこち | 作成日時:2022年5月6日 4時

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