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画面が光る。黒い画面に英文字のテロップが流れた後…

ボオォォォーッ!!

プレートに「無限」と刻まれた蒸気機関車が、闇夜の中を直走る。

宇髄「おっ、漸くか。もう煉獄達は乗ってんのか?」

フユニャン「いや、この時点では乗っていない。因みに此は映画盤じゃ無い。テレビアニメの方の奴だ。こっちは、映画本編の流れに入る前にオリジナルエピソードが描かれている、今流れてる第一話だ。煉獄自身を主軸に描いてる」

煉獄「何…?つまり、俺達がこの任務に挑む直前の出来事という訳か」

客車内、扉を開けて若い車掌が入って来る。

伊黒「…?何だこれは?夜行とは言え、誰も座席に居ないだと?」

すると、車掌がいきなり顔を強張らせ、肩先から閉めた背後の扉に顔を向ける。

次の瞬間…!

ドカッ!

煉獄「っ!?」

鈍い音と共に、車掌は扉に叩き付けられ、向かいのガラス窓から、血を流して事切れた車掌が映っていた。

煉獄「…!鬼に殺られたな。恐らく躰を串刺しに…酷い事をする!」

ジバニャン「えっ?只扉に叩き付けられて死んだんじゃ無いのかニャ?」

不死川「よく見ろ馬鹿。躰が不自然に歪んでんだろ。それにこの顔付き…どう見ても腹に致命傷を負わされたってツラだ」

作品のロゴが画面に浮かぶ。

煉獄「「鬼滅の刃・無限列車編」…いよいよか」

不意に変わる場面。何故か町の片隅らしき小さな食堂…その中の1つのテーブルに、下級隊士と思しき若い青年と、その反対側に向かい合った椅子に煉獄が座している。

只…煉獄は只ひたすらに、眼前の掛け蕎麦を美味そうに啜っている。

ズズーッ、ズズーッ、

時折口を休める度に、

煉獄「美味いっ!美味いっ!」

上の言葉を何度も…殆ど叫ぶのに近い音量で繰り返す。

宇髄「煉獄お前な…公共の場で、特に飯屋で無闇矢鱈に大声張り上げて美味い美味いって連呼すんのは控えろよって、前の任務で同行為た時にも言ったろう!あん時、キレた店主からうるせーって恫喝為れたの…まさか忘れてねぇよな?家の嫁共が煽ててどーにか収めたってのによ。当のお前は涼しい顔処か、ドヤ顔で、腕組みしたまま馬鹿笑いする始末…恥ずかしいったら無えっつーの!」

煉獄「そんなつもりは無いのだが…しかし、此は何処の店だ?中々に美味そうな蕎麦だが…」

不死川「宇髄止めとけ、此奴聞いちゃ居ねぇよ」

最後に器をそっと持ち上げると、中の汁をゆっくりと喉を鳴らしながら飲み干した。

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作者名:みこち | 作成日時:2022年4月4日 21時

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