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煉獄「甘露寺、そろそろ雲母を下ろしてやれ、変幻させた姿を見せねばならんから。其の儘だと変幻させたらお前が下敷きになる」

蜜璃「は、はい師範」

雲母を下ろす。

伊黒「甘露寺…いい加減に煉獄を師範と呼ぶのはやめろ。お互い柱なんだぞもう」

雲母は妖力の炎を出し、躰を包む。

義勇「…っ!炎を…?!」

咄嗟に日輪刀に手を掛ける

フユニャン「止せ!変幻の為に力を出しているだけだ!」

義勇はフユニャンの声を聞いた途端目を剥く。

義勇「っ!?馬鹿な…その声…錆兎…?」

フユニャン「違う。たまたま似た声なだけだから気にするな」

妖力の炎が解けた。中から大きくなった雲母が現れる

雲母「ガウッ」

宇髄「嘘だろおい…マジで派手にデカくなりやがった」

不死川「仔猫の姿より見るからに強そうになってやがる。牙も肉食獣並だぜ。かごめ、此奴この姿の時は勿論戦えるんだろ?何か力とか在るのか?炎を吐けるとか」

かごめ「いいえ、炎を吐いたりとかは出来ませんけど。但、人を乗せて空を飛ぶ事が出来るんです。旅仲間の珊瑚ちゃんともそうやって戦います。後は、体当たりとか牙で敵の妖怪の躰を噛み千切るとか」

胡蝶「空を飛べるのですか…?其れは煉獄さんからの報告には無かった筈ですが」

煉獄「その事は聞いていなかっただけだ。彼女が嘘を言っていないのは、今のを見れば判るだろう胡蝶」

伊黒「済まんが、ならばちょっと其奴が飛ぶのを確かめたい。頼めるか。出来れば乗せて欲しいんだが」

不死川「何だと?待て伊黒!此処が何処だか忘れたのか?鬼殺隊本部…御館様の屋敷だぞ!」

胡蝶「ええ。戦いで飛ぶのであれば…少なくとも数メートルは上昇しなくてはいけないかと、この場で其れをしたら、この場所が判ってしまいますよ?」

かごめ「えっ?でも目隠ししてれば…」

ウィスパー「雲母は飛ぶんですからさせられないでしょう。それに、雲母に此処を上から見た景色を憶えられたら、あーたやあたくし達が後から雲母に「あの時の屋敷に向かってくれ」何てされる恐れがあると、この人達は言ってるんですよ!」

煉獄「む…確かに其れは些か不味い!」

伊黒「チッ、ならば如何すれば…」

ジバニャン「だったら、辺りの景色が見えない状態にすれば良いんだニャ。ケータ、闇キュウビを喚ぶニャ!確か彼奴には其れが出来る筈ニャ!」

この言葉に目を剥く煉獄。

煉獄「待て!今何と言った。「喚ぶ」だと?其れはまさか…召喚すると言う意味か?如何やってだ!」

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作者名:みこち | 作成日時:2022年4月4日 21時

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