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かごめ「危ないっ!犬夜叉みたいだわ。彼方此方に擦っただけで怪我する糸が張り巡らされてるのに、こんなに早足で突進なんて…あっ!此奴、逃げる気?待ちなさいっ!卑怯よ!でも何で、こんなに急いで敵を追うの?この力なら、接近できれば簡単に倒せるのに』

煉獄「多分これは、反動を恐れているな。そうだろう?竃門少年。今まで使っていた呼吸をいきなり、其れより強い型に切り換えたら、数発も撃てば反動で躰をやられる。ましてや、この時が初めての使用ならば…動けるうちに倒さねばと焦ったのだな』

かごめ「あら…この糸は何?累の首筋から糸が一本…此奴の出した奴じゃ無いわね。指先からのじゃ無いし』

炭治郎「此は、隙の糸です、ほら、俺が、見えた!って言っているでしょう』

かごめ「隙の糸?もしかして、敵に絶対的な隙が…つまり、確実に倒せるって時に此が見えるとか?』

煉獄「そうだよ。此が見えた瞬間に相手の頸を落とせば、倒せるんだ』

今此処で倒すんだ!例え…相討ちになったとしても…!

禰津子…禰津子…起きて。

煉獄「此は…!先程の場面に居た、君達の母か。死して尚、我が子達を助けようと。暖かな母上だったのだな…』

炭治郎「母さん…!そうか、あの時禰津子が起きたのは、母さんが禰津子の意識を引き戻してくれてたからなんだ』

お願い…禰津子…お兄ちゃん迄死んでしまうわよ!

カッ!

かごめ「っ!目を開いたわ!あっ!右腕を持ち上げようとしてる…?何て事を!腕が駄目になるわ!』

ギリギリ…

煉獄「そうか、鬼血術を使うつもりだな。確か禰津子は、自らの血液自体を発火させる事が出来ると、この時に其れを放っていたと隊士達の鎹鴉が言っていた。本当に兄を救おうと…人間を護る為にだけ力を使って居たのだな!あの時に、斬首せよ等と言うべきでは無かった。不甲斐ない』

鬼血術・爆血!!

ドドオォォォ…!!

かごめ「凄い…右手を握った途端に、糸を伝ってるこの子の血が凄い炎を…糸を伝って累目掛けて…あっ!炭治郎君が炎に飛び込んだわ!火傷しちゃう!』

煉獄「いや、多分この炎は竃門少年には影響は無い。見給え、ほら、突き抜けても何処も焼けていないだろう。多分鬼だけに作用するように為ている。…っ!よし、頸を日輪刀に捉えたな。此奴はもう終わりだ!』

俺と禰津子の絆は、誰にも引き裂けないっ!!

シュバッ!!

かごめ「頸が…鮮やかね…』

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作者名:みこち | 作成日時:2022年4月4日 21時

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