鬼時間?! ページ25
その時不意に、煉獄がピクリと反応した。
煉獄「…っ!?何だこの妙な音は?まるで、時計の針が軋むような…?!』
ギギ…カチッ…カチッ…カチッ!!
音が終わると共に、何と、辺りは一瞬にしで闇夜のように暗くなる。
炭治郎「なっ!急に暗くなった!鬼血術か!?』
善逸「し、しかも…何これ!音が全く聞こえなくなったんですけど!?』
煉獄「その答なら…彼処を見給え』
炭治郎達が煉獄の指差した先に目を向けると、何と空を飛ぶ小鳥が空中に羽を広げたまま固まっているのだ。
煉獄「恐らくだが…時自体が止まっているようだな、まず間違いなく異常事態だ!』
伊之助「はあ?!だったら何で俺達は動けんだよ?おかしいだろが!』
?「グオォォォ…!グロロロォッ!!!』
かごめ「何あれ…呻り声?!まさか鬼?』
煉獄「恐らくは。外を確かめねば判らんが…我々だけが動いているとすれば、相手の狙いは十中八九我々だな!舐めた事をしてくれる!』
その時かごめは、以前の旅で出逢ったジバニャン達に聞いた話を思い出した。
急に辺りが闇に包まれて、閉じられた空間に鬼が現れる現象…
鬼時間。
確かジバニャンに聞いた話では、その鬼は人を喰うといった悪事は働かず、只動く人間を見付けると、金棒を振り翳して此方を追いかけ回すだけらしい。出口も存在し、其処に触れさえ出来れば脱出出来るという。
後、妖力や霊力を高める修行の為に、バスターズと言う討伐部隊を結成し、鬼を倒して(別に頸を撥ねるとかはしなくて良い)レベルを上げるなんて事もやると教えてくれた。
周りを見る限り、どうやらこれは其れのような気がする。邪悪な気配は一切しないのだ。
かごめ「あの…煉獄さん。あたし、この現象知ってます。多分これ…鬼時間だと思います。前に、旅の途中で知り合った猫の地縛霊のジバニャンって妖怪が教えてくれたんですけど…』
煉獄は何!と言う顔をして、かごめの両肩を掴んで、
煉獄「これを知っているだと?鬼時間と言ったな。詳しく聞かせてくれ!』
頷き、かごめは鬼時間の詳細を伝える。
煉獄「何だ其れは…?俺達が斬る鬼とは別物だという事か?だが、仮に人を喰わないとしても、追い回すと言うなら倒さねばならんな!此方を見付ければ向こうから追ってくるのだろう?ならば寧ろ好都合だ』
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作者名:みこち | 作成日時:2022年4月4日 21時