焔との出会い(2) ページ3
気が付いたかごめは、一瞬状況を飲み込めなかったが、自分を庇う変化した雲母の行く手に立つ、抜き身の赫刀を手にした若者を目に留め、敵意有りと判断し、背中の矢筒から矢を1本抜き、若者に向けて矢を引き絞りながら、牽制の為に告げる
かごめ「来ないで!止まりなさい!』
それを見た煉獄は眉を顰める
煉獄「君!?何の真似だ!弓を下ろしなさい!』
かごめ「そうはいかないわよ!いきなり抜き身の刀なんか向ける人が真面な奴な訳無いじゃない!下がらないなら撃つわよ!』
煉獄は頭に?を浮かべたが、少女の様子を見て、獣が目の前に居るのに怯えていないと見て取ると、
煉獄「待ちなさい。俺は怪しい者じゃ無い!鬼殺隊の柱の一人だ。聞くが、その尾が2本ある猫のような化け物を君は知っているのか?先程まで君は倒れていたから、俺は君が其奴に攫われてきたのかと思って、助けようと抜刀したまでだ。違うなら説明を頼む!』
かごめ「えっ?あ、あの…ごめんなさい』
慌てて矢を仕舞い、若者に簡単に説明をする
煉獄「猫又だと…?あやかし等始めて見たな!雲母と言うのか、よく見れば可愛いものだな!』
近寄って来ると、雲母を撫でながら言う
一々声が大きい人だと思いながらも、かごめは煉獄に、今の自分の事を簡単に話した
煉獄「魂魄の結晶の玉の砕けた欠片を集めるために、仲間と旅を…?光にいきなり飲まれたと言ったな。その時、君は鬼を見たか?』
かごめ「鬼を見たかって…?いいえ、そんな気配はしませんでしたが?』
煉獄「君がどの辺りから来たのかは判らんが、鬼血術に掛けられたのならば…かごめと言ったな!兎に角腰を落ち着けねばなるまい。今から我が家まで君を案内する!御館様にも君の事を話さなくてはならんしな!』
かごめ「御館様…貴方まさか大工さんなの?!』
煉獄「よもやよもや!君にはこの姿が大工に見えるのか?これは傑作だな!はははは!違う。御館様とは、俺が在籍している鬼殺隊の頂点に座している御方だ』
かごめ「ああ、じゃあ貴方の務めてる仕事場の社長さんって事ね。…って!ちょっと待って!我が家にって!貴方の家にあたしを連れてくって事!?今逢ったばかりの人の家に来いだなんて…困ります!』
だが、煉獄はニコニコ顔のまま、小さくなった雲母をかごめに抱かせるや、かごめの顔に目隠しを付け、抱え上げると、
煉獄「では向かうとしよう!少しだけ飛ばすからしっかり掴まっていたまえ!』
言うなり…
ダッ!
バババババーッ!
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作者名:みこち | 作成日時:2022年4月4日 21時