新たな家族 ページ14
煉獄は日輪刀を収め、八左右衛門に片づいたからもう心配無いと告げ、背後の鷲ミミズクの方を向くと、片膝を着いてそっと傷の具合を確かめる。
八左右衛門「酷い…こんなに出血してる…彼奴ら!苦無の1本でも投げてやるんだった!』
煉獄「気持ちは判る。だが、君も生き物を管理する立場なら知っている筈だ、彼等とて生き物の血肉を摂取しなければ、命を繋ぐ事も我が子を養う事も叶わないのだ。自然の理には、本来人は干渉する事は許されない。其れを忘れてはいけないぞ』
八左右衛門は、判っていますと少しだけ辛そうに言った。
煉獄「うむ、このぐらいの傷ならば、手当てをして安静にすればふた月もすれば飛べる躰に戻れるだろう。後…この子達は如何するのだ?流石にこのままには出来んだろうし…』
抱え上げた鷲ミミズクの腹の下に居た雛達2羽は、その人(鷲ミミズク)を連れてかないでと言うように、ピーピーと哀しげに鳴いている。
八左右衛門「雛が地面に落ちて外敵が来ても迎えに来ないって事は…俺らの経験からいくと…親は死んでるか、巣を熊や蛇なんかに見付けられて別の場所に行っちまったかだ。その場合は、大抵雛や卵は打ち捨てられたまんまになるから…』
つまりは…
炭治郎「この子達はこのままだと、死ぬしか無いって事ですね…』
八左右衛門「そんな訳にはいかない。玲子が怪我してまで護ろうとしたんだ。この大きさと嘴だと、多分梟の雛だ。梟は頭も良いし伝令にも使える。生物委員会で保護して大切に育てるよ』
それが良いと皆も頷き、雛2羽を連れ帰る事にした。
その後苦労して、何とか全部を見つけ出し、1時間ほど掛かったものの、無事に片付いた。
ー食堂ー
善逸「やれやれ…やっと落ち着いて喰えるな』
保護した動物達を檻に戻し、食堂へと戻って来た。
梟の雛達を見た乱太郎達は、可愛い!触りたい等と大騒ぎだった。
とりあえず餌をやらなくてはならないと、八左右衛門が皆を宥めて、雛を連れて部屋へと戻っていった。
他の生徒達は食事を済ませており、おばちゃんは労いにと、昼食の他にデザートも用意したと言ってくれた。
テーブルで待ってなさいと言われて、皆はソワソワと待つ。
おばちゃん「お待たせ、お腹すいたでしょう。マグロのカツと油麩の味噌汁、春菊の白和えよ。さあ、どうぞ!』
煉獄「済まない!有難く頂くとしよう。マグロのカツとは贅沢だな!昼餉にこんな贅沢が出来るとは!』
善逸「あの、貴方の声一々デカいんですけど…』
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EM - 炭治郎が日輪刀を無くしてキレた時の台詞ですよね? (2022年1月20日 0時) (レス) @page1 id: 41f79f6239 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - EMさん» 有り難う御座います。因みに、タカ丸のこの台詞、鬼滅の刃の遊郭編のいつ頃か判りますか? (2022年1月19日 21時) (レス) @page1 id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
EM - 続編おめでとうございます。 (2022年1月17日 12時) (レス) id: 41f79f6239 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みこち | 作成日時:2022年1月17日 11時