その名は猗窩座 ページ6
煉獄「話にならないな。どうやら俺と君とでは物事の価値基準が違うようだ」
鬼「ほう？ならば、素晴らしい提案をしようじゃないか」
提案？いきなり何を言い出すのかと兵庫水軍の皆と炭治郎達が首を捻る。
だが、次に鬼が口にした台詞は常軌を逸するものだった。
鬼「お前も鬼にならないか？俺のように」
右腕を軽く顔の位置まで上げて、まるで友人を運動クラブへの勧誘にでも持ち掛ける学生のように、得意気に煉獄に告げたのだ。
だが当然、煉獄は同じく即答で否と返した。
煉獄「ならない」
しかし、鬼は微かに瞳を細め、続ける。
鬼「見れば判る。お前柱だな？その闘気、練り上げられている。気孔の領域に近い」
待ち焦がれた積年のライバルに巡り会えたとでも言いたげな雰囲気だ。口調からもワクワクしているのが感じ取れる。
煉獄「俺は炎柱・煉獄杏寿郎だ」
猗窩座「俺は猗窩座。杏寿郎、何故お前が至高の領域に踏み入れないのかを教えてやろう。其れはな、「人間」だからだ。「老いる」からだ。「死ぬ」からだ」
この言葉に、ピクリと義丸は眉を顰める。
堕鬼も、似たような台詞を言っていたからだ。
只、彼女は、鬼として生きることは素晴らしいと言うだけで無く、
「その為になら自分達は何をしても構わないのだ」
等と宣っていた。
もしや此奴も…？義丸は反吐が出るぜという顔になる。
しかし、鬼蜘蛛丸は義丸のその横顔を見て、違う意味で目を顰める。
何故かは判らない。が、彼には、猗窩座の台詞と態度には彼女とは違う、人の頃の因縁や何か耐え難い経験の記憶が関係しているのではと感じたのだ。
人間何かで無ければ防げていた…
人知を超えた躰と力が在れば…強くさえ有れば、あんな後悔しか抱かない経験等味わう事も無かった…
強くさえ在れたら…
尽きぬ、朽ちぬ力を持てたら…
そんな気持ちを抱いた事が、鬼に変わった今も、消えた記憶の中に息づいていて、彼の今の生き様に現れているのだとしたら…？
敵に力を自慢する行為は、裏を返せば力に執着しているからに他ならない。
鬼蜘蛛丸には、猗窩座が只強くある事に、誇りと至上の喜びを抱いているだけだとは、何故か思えなかったのだ。
猗窩座「何を迷う？鬼になれば老いる事も死ぬことも無い。百年でも二百年でも鍛錬していられる。高々八十程度の寿命では到底得られない力と躰と成果が得られるんだぞ？素晴らしい事じゃないか」
鬼蜘蛛丸「違う！そんな事は無い！」
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みこち(プロフ) - EMさん» 炎虎の技の形はテレビでは防がれていたので、ゲーム画面の力をヒントに書いてみました。如何でしょうか？感じ出てますか？ (2022年1月16日 21時) (
レス) @page44 id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
EM - 会話に関しては、小説の方はオリジナリティでも面白いのでそこまで気にはしていません。 (2022年1月4日 10時) (レス) id: 41f79f6239 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - EMさん» 30話の会話は、アニメの選抜試験を見た時に疑問に思ったので書いてみました。やはり、普通ならそう感じませんか？ (2022年1月4日 6時) (レス) @page30 id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - EMさん» 因みに、26話で書いたタカ丸の台詞は、原作の刀鍛冶編で出て来た鋼鐵�爐気鵑箸里笋蠅箸蠅鮓�て、本気で吹き出したので書きました。あの姿…どんな鍛え方したらあんなゴリラみたいな躰になるんだか… (2022年1月2日 18時) (レス) @page26 id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - EMさん» 鋼鐵�爐気鵑任△辰討泙垢茵Ｂ�、累の声は、猗窩座と同じ声優さんです。 (2022年1月2日 18時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みこち | 作成日時：2021年11月20日 21時
