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｢はあ、っ！｣
もう足も上がらない。
芝生だったはずの地面は、いつの間にか落ち葉に変わっていて
走る度に舞う葉や木の枝が、どうも行く手の邪魔をする。
｢あ、っ、！｣
疲れた足は見事にもつれて、大きな枝に引っかかった。
｢い、ったい…｣
衝撃を和らげようと伸ばした手の先、ギイと擦れたのはまた違う枝で
赤い色が滲んだ手のひらが、ジンジンと痛む。
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どうして私ってばいつもこうなの、？
何やっても上手くいかないの
お姉ちゃんみたいに、器用にできない…
｢ 立って！！！走るんだ！！！！ ｣
っ、そうだ、逃げなきゃ、
こんなこと考えてる場合じゃない、
ペガサスはどこにいるの？それって何色なの？
見た事なんて無いし、お話の中でしか聞いたことがない名前のそれは
どんな形をしてるかも分からなくて。
立ち上がりながらキョロキョロと探しても、なかなか見つからない。
｢はあ、っ！
おまたせ、こっちだよ｣
やっと後ろから現れてくれた彼は
私の手を取って、ぐんぐん走りながらその先へ進んでいく。
｢ソル！Come！｣
彼がそう叫んだ瞬間に
目の前には見たことも無いくらい真っ白な、大きな羽のついた馬が飛び出してきた。
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作者名：スイ. | 作成日時：2021年10月1日 20時
