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43 突然の事 ページ44

鉄塔さん家へ向かう途中、手土産を調達した。
あと私のご飯も…。
実は車中でお腹が鳴ってしまいまして。
兄者さんにバッチリ聞かれて。
飯は?と聞かれたので寝坊して時間が無かった事を伝えると、早く言えと怒られた。
コンビニにも寄ってくれて、私は軽くお腹を満たした。

「二人共いらっしゃーい」
「お邪魔します」
「お疲れ鉄塔さん」
訪問者に気付いた猫達はカシャンカシャンとケージを鳴らしてアピールしている。
構ってやりたい衝動を抑え、まずは手土産を渡す。
缶ビールと猫達用にゼリー状のおやつ。
このおやつは世の猫達に人気で、鉄塔さん家も例外ではなかったようだ。
お茶を出してもらって鉄塔さんから早助と退助の特徴を聞いた。
兄者さんは、話はどうでもいいから早く遊びたい様子。
はいはい、と鉄塔さんはケージの扉を開ける。

トトトト、と兄者さんの足元にやってきたのは白キジの早助。
警戒はしてるものの好奇心の方が強いみたいでクンカクンカしている。
兄者さんは人差し指を伸ばし早助に嗅がせている。
何をしているんだろう、と私は不思議そうに見た。
「猫って尖った物に近付いたり嗅いだりする習性があるんだ。こうやって匂いを嗅がせて敵じゃない事を教えてあげな」
ちなみに目を合わせたら敵と見なされるらしい…。
お前には興味が無い感を出すのがポイントだそうな。
兄者さんは指を引っ込め、やってみなと私に譲ってくれる。
驚かせないように動作はゆっくりと、目線より少し下に出して…。
…お、クンカしてくれたっ。
空いている手で小さくガッツポーズ。
しばらくはコレを繰り返す。
猫の方から近寄って来るようになったら頭を撫でてあげてもいいらしい。
長期戦ですな。
ピンポーン。
「あ、来たかな?」
チャイムが鳴り、鉄塔さんは玄関へと向かった。
「…マジか」
「ん?兄者さん?」

玄関の方を見て少し冷たい表情をした兄者さん。
すると陽気な声が耳に入る。
「お邪魔しますー」
「え!?なんでドンさんが!?」
声のした方を見ると彼が入って来た。
突然の事に私と兄者さんは黙って彼を見つめる。
「あれ、俺が来る事聞いてなかったの?」
「あ、そういえば言ってなかったかも。ごめんごめん」
鉄塔さん…それはないよ…(汗)

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うてちん(プロフ) - きゃー!!!50000hit&お気に入り登録、ありがとうございます!!!ビックリしたw (2018年4月3日 22時) (レス) id: 77d85dec44 (このIDを非表示/違反報告)
うてちん(プロフ) - ひぃぃ!40000hit&お気に入り登録、ありがとうございます!!! (2018年2月1日 13時) (レス) id: 77d85dec44 (このIDを非表示/違反報告)
うてちん(プロフ) - ひぃ!いつのまにか35000hit!ありがとうございます!!! (2018年1月20日 23時) (レス) id: 77d85dec44 (このIDを非表示/違反報告)
うてちん(プロフ) - 30000hit&お気に入り登録、ありがとうございます!!!2万でも驚いたのに3万の大台も突破するとは思っていませんでした。そして思いがけない長編となっております。続きは【2】でご覧ください。これからもよろしくお願い致します! (2018年1月13日 9時) (レス) id: 77d85dec44 (このIDを非表示/違反報告)
うてちん(プロフ) - 29000hit&お気に入り登録、ありがとうございます!!! (2018年1月11日 18時) (レス) id: 77d85dec44 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うてちん | 作成日時:2017年11月19日 16時

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