ミセス ナシゴレン

23 腹筋崩壊 ページ24

ドンさんが出て行った後、おついちさんがドラムを叩き出した。
何を思ったか鉄塔さんはオケを流し始めた。
私はぺーさんの所へ行き耳打ちした。
私がベース弾くんで歌ってくださいって。
ぺーさんからベースを受け取ると彼はフロントへ向かった。
ベースの練習はしていなかったが、楽譜があるのでなんとか弾ける。
おついちさんは、多少触った事あるかなくらいの手つき。
鉄塔さんは復習するように、ぺーさんは気持ち良さそうに歌っている。
久し振りにちゃんとベース弾いた。
ジゲン、やっぱイイ子だなぁ♪
他の子に浮気出来ない、名器！
それにミス◯ル、カッコいいなぁ。
弾いてみないと気付かないもんだね。
意外と良いベースラインしてます。
実はコピーっていうコピーはLUNA ◯EAくらいしかやった事なくて。
弾いてみると段々その人の好みや癖が分かってくる。
例えばオクターブ好きなんだなぁ、とかね。
ちなみにミス◯ル好みです、弾きやすい♪

遊んでるとドンさんが戻ってきた。
パートチェンジしてる事に驚いた表情を見せたが、すぐにシンセを弄り出した。
お、弾けるのかな？と思ったら弾けないんかいっ！
ちょっと！現代音楽になっちゃってる！w
曲が終わると鉄塔さんがすぐに止めた。
「ドンさん、乱入にも程があるw」
「ついつい」
「てかAちゃんのベース、カッコよかったんですけど！」
ぺーさんが興奮している。
「じゃあこのままドンさんのコーラス練習やっちゃおうよw」
「んじゃ鉄塔さん、お願いしまーす」
おついちさんの提案に乗り、ドンさんは曲を流すように指示をする。

「せいっ、せいっ、せいじー♪」
ちょまちょまちょまwww
ドンさん、それいらないからw
それ聴いたことあるぞ。
「よい↑しょお↓♪」
お得意の合いの手を入れながら、信じられない美声でコーラスを入れていく。
要所要所で笑いが起こる。
ちょっと、真面目にやってよね！？
まったく、ふざけてるのに上手いってどういう事よっ。
コーラス練習が終わる頃、みんなは腹筋崩壊していた。
「ブス、お腹痛いっ…」
「ブスってのはその…」
またドンペーのコントが始まったぞ。

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