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14 お帰り ページ15

「弟者くんもAちゃんに会いたがってたから、紹介するね?」
「へ、紹介っ!?」
突然の展開に目を見開いた。
ドアを背にして立っている私に、兄者さんの顔だけがズイッと近付いてくる。
息がかかりそうな距離っ…。
目を細めて少し上から見下ろしてくる。
「弟者に会えるのが嬉しいか?」
「へ?あ、あの…っ」
眉間に皺を寄せて…なんか怒ってる?
けれどそんな低い声で囁かれて、私はなぜかときめいてしまう。
「ちょっ兄者っ、圧がw」
おついちさんが止めてくれるけど兄者さんは下がろうとしない。
「あの…そりゃあ…嬉しいですよ?」
私は思った通りに返事を返した。
「…そっか…そうだよな…弟者だもんな…嬉しいよな…」
ブツブツ言いながら体制を戻して行った。
兄者さん?
「兄者っ!ダメージ受けてんじゃないよっ!しっかりしろ!」
あからさまに項垂れていた。
Aちゃんなんか言ってやって、なんて無茶振りしてくる。
何を言えば…
「ですけど、私は兄者さんのファンですからね?」
ちょっと顔を上げてくれた。
「ほんとに?ほんとに俺のファンなの…?」
「はい、大好きですよ?だから機嫌直してください」
「ん…わかった」
意外とすんなり兄者さんの機嫌が直ったところで駅に着き、私の住むマンションへと歩き始めた。

弟者さんには住所を伝えてある。
そろそろ着きそう、と先程兄者さんに連絡が入った。
「そこ曲がって直ぐです」
「…あれ、弟者くんじゃない?」
マンションの前に車が停まっていて、運転席から男性が降りてきた。
そして私達に向けて手を振っている。
「thanks」
「迎えありがとね。てか先に着いたんだね」
…彼が弟者さん、てことだよね…?
「兄者、おついちさん、お帰りー。Aさん…だよね?初めまして、弟者ですっ」
太陽の様に眩しい笑顔で挨拶してくれた男性は、その声からして間違いなく弟者さんだった。

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うてちん(プロフ) - きゃー!!!50000hit&お気に入り登録、ありがとうございます!!!ビックリしたw (2018年4月3日 22時) (レス) id: 77d85dec44 (このIDを非表示/違反報告)
うてちん(プロフ) - ひぃぃ!40000hit&お気に入り登録、ありがとうございます!!! (2018年2月1日 13時) (レス) id: 77d85dec44 (このIDを非表示/違反報告)
うてちん(プロフ) - ひぃ!いつのまにか35000hit!ありがとうございます!!! (2018年1月20日 23時) (レス) id: 77d85dec44 (このIDを非表示/違反報告)
うてちん(プロフ) - 30000hit&お気に入り登録、ありがとうございます!!!2万でも驚いたのに3万の大台も突破するとは思っていませんでした。そして思いがけない長編となっております。続きは【2】でご覧ください。これからもよろしくお願い致します! (2018年1月13日 9時) (レス) id: 77d85dec44 (このIDを非表示/違反報告)
うてちん(プロフ) - 29000hit&お気に入り登録、ありがとうございます!!! (2018年1月11日 18時) (レス) id: 77d85dec44 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うてちん | 作成日時:2017年11月19日 16時

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