39(壱馬side) ページ39
.
.
.
壱馬side
思うままに彼女を抱き締めようとしたけれど
我に返って考えなければならない
…二人の、将来の話
壱「…」
" 好き "という言葉の破壊力
目の前で大きな目を此方に向ける愛おしい彼女を
悲しませるような事だけはしたらあかんし
絶対に、させたくない
.
.
「壱馬」
.
真っ直ぐな声に顔を上げると、優しい表情のA
壱「ん?」
瞳にしっかりと彼女を映してから反応すると、タオルケットに包まったまま立ち上がり
その様子を目で追っていると、長くて綺麗な脚を覗かせながら、目の前にストン、と腰を下ろした
.
「壱馬」
.
もう一度、優しい声でそう呼ばれる
.
「私、名前も知らない貴方の声に惹かれたの」
嘘のない純粋な目を向けられて
「貴方を知ることが出来ただけで良かったんだけど…貴方と出会えた私は今、凄く幸せ」
綺麗な笑顔を魅せたA
「壱馬の仕事を、壱馬の歌声を、誇りに思ってる」
.
「でも…そんな貴方を、
一番近くで見ていたいって思ってしまう」
今度は切なそうに笑う彼女
でも、の言葉に隠したものはきっと…
.
小さな身体で、こんなにも俺のことを想って
「ダメなのに、一緒に居たいって思うの
……好きだから」
.
その言葉を聞いてすぐに、小さな身体を抱き寄せた
.
壱「俺の事考えて…離れようと思ったん?」
コクリと頷いた彼女の髪の毛を撫でると、
ふわりと甘い香りがした
壱「本当に俺の事想うなら…離れんで」
頭に直接届くように、耳元で優しく話すと、肩に置かれた手に力が入る
壱「Aが居ると、
もっと上手く歌えるって思えるから…」
.
だから…
壱「だから、ずっと俺と一緒に居って?」
ぎゅっと抱き締めながらそう言っても
反応が返って来なくて
壱「…A?」
「待って…見ちゃ、」
身体を少し離そうとすると抵抗されたけど、顔を覗き込むと、真っ赤な顔で瞳を潤ませる彼女
「声に惹かれたって、言ったのに…」
……何や、可愛すぎるやろ
.
3556人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「THERAMPAGE」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蘭(プロフ) - スーさん» 初コメントありがとうございます!この作品が大好きだと言って頂けたので、これからも頑張れそうです涙 そう言って頂けると自信がつきます!是非これからの展開も楽しみにして頂けたら嬉しいです(^^) (2019年11月18日 19時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - hkrさん» 何回も読み直して頂けているなんて…感激です…。長い文章を書いてしまっているため、読むのが大変だと思うので、尚更感激です…涙 これからも頑張りますので、是非楽しんで頂けたらと思います(^^)ありがとうございます! (2019年11月18日 19時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - みっちゃんさん» コメントありがとうございます!全て読んで頂けたなんて嬉しすぎます涙 楽しんで頂けているみたいで本当に嬉しいですし、これからも頑張りたいと思えます!是非これからも宜しくお願い致します(^^) (2019年11月18日 19時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
スー(プロフ) - 初コメントです!いつも、楽しくよませてもらってます!この作品大好きです!これからも頑張ってください! (2019年11月18日 7時) (レス) id: d70ff03ee4 (このIDを非表示/違反報告)
hkr(プロフ) - 更新ありがとうございます! 蘭さんの作品が好きで何回も読み直してしまいます(●´▽`●) これからも更新頑張ってください! いつも楽しみにまってます(´∀`)!! (2019年11月18日 4時) (レス) id: 6c0b67dbf3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:蘭 | 作成日時:2019年5月26日 22時