70（壱馬side） ページ21
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壱馬side
壱「〜♫ 」
ピアノを弾きながら、歌詞に音をつけていく
アーティストとして人々に何かメッセージを伝えるには、自分の言葉をメロディに乗せるのが一番
壱「……あかん、出てこぉへん」
わしゃわしゃと休みの日の頭を引っ掻きまわして、ゴクゴクとペットボトルの水で喉を潤した
A、何してんねやろ…
思い浮かぶのはいつでも、彼女のこと。
スマホに手を伸ばし、ロックを解除すると浮かび上がる、長い睫毛を伏せて眠るA
白い肌をすーっとなぞってみると、今にもくすぐったそうに肩をすくめ、寝ぼけ眼で俺を見上げてきそうな気がした
壱「…」
躊躇なく、指は彼女の番号を表示させ、通話ボタンを押す
『もしもし』
程なくして、元気そうなAの声が聞こえる
壱「おはよ。ごめんな朝から」
『おはよう。ううん、朝から声が聞けて嬉しい』
素直に照れる言葉をさらりと言ってのけたAに踊らされていると、パタパタと生活音が鳴り響いた
壱「今から仕事なん？」
『そうなの。今日はアメコだよ』
壱「アメコなんや。どう、慣れてきた？」
『うん！沢山の人と接するの、未だに緊張しちゃうんだけど…佐野珈琲の客層とはまた違うから、面白いなって感じるよ』
ふふ、と上品に笑う彼女。
初めにアメコでも働くことになったって聞いた時は不安そうで心配しとったけど、楽しそうで安心する
壱「俺も近いうち顔出しに行くからな」
『えっ』
Aの顔も見たいし、と思ってそう言うと、んんー…と小さな戸惑いの声がした
壱「どしたん、嫌？」
ううん、違くて…
と、何か言いづらそうなA
『あの…
ファンの女の子と握手したりもするんだよね？』
あ…そういうことか。
彼女の意図に気付き、思わずくすりと笑ってしまう
壱「何も心配せんでも、Aは俺の彼女やから」
『………想像したら妬いちゃった』
壱「…っ……かわええなほんまに」
いつからそんな素直に可愛いこと言うようになったんや、とソファの上で小さく悶える
『じゃあ、そろそろ行ってくるね』
今日はゆっくり休んでね、と優しさも口にした彼女を、電話越しに見送る
妬いてる彼女も見てみたい…と、悪戯心が騒ぎ出した
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蘭(プロフ) - かほさん» かほさん、コメントありがとうございます🤍待ってて下さってすごく嬉しいです…！もう誰も読まないだろうな…と思いながら気分転換に続きを書いてみたので、嬉しくて涙がほろりです🥲引き続きゆっくりとですが頑張りますので、よろしくお願いします！✨ (1月5日 20時) (
レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
かほ(プロフ) - 蘭さん、更新ありがとうございますｯｯｯ✨通知思わず二度見しちゃました！（笑）朝から良いことあって今日も頑張れそうです😆 (1月5日 6時) (レス) id: d126506225 (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - ありさんさん» 1年越しのお返事となり、申し訳ございません…！今でも待って下さっているか分かりませんが、ありさんが読んで下さってすごく嬉しいです！ノロマ更新となりますが、引き続きお楽しみにお待ちいただけるとすごく頑張れます🥲🩵ありがとうございます！！ (1月4日 23時) (レス) @page35 id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
ありさん(プロフ) - キュンキュンしたり、うるっときたりで読んでいて楽しく、一気に読んでしまいました😆更新楽しみにしてます♥ (2022年9月25日 12時) (レス) id: 2acd1872cc (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - かほさん» かほさん、ありがとうございます！とても温かい言葉をいただけて嬉しいです🥲❤︎これからも楽しんでいただけるように頑張りますね！🤍 (2022年5月10日 22時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭
| 作成日時：2019年11月18日 19時
