salt and sugar ページ25
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前髪を触られている感覚で目が覚めた。
手で前髪を止められていて、絶対なんかやってるとすぐにわかった。
また動かし始めたAの細い腕を掴む。
「……なにしてはるんですか、お嬢さん」
「バレたぁ」
ひひ、とすぐ目の前で笑うA。
Aは充電器を取って、内カメラに設定したスマホを俺に向ける。
「綺麗にできたと思わん？」
「ふっ、アホ(笑)」
「気に入らんかったかぁ(笑)」
この距離でそんなに綺麗に笑われると、どうしようもないぐらいに抱きしめたくなってしまう。
そんな気持ちを力いっぱい心の中に押し込み、笑う俺。
「どっかの寝坊助さんのせいでもうお昼やわ」
「あらら、どこの寝坊助さんやろなぁ」
「目の前で目擦ってあくびしてるお前じゃ」
「ふは、お昼食べよか」
「壱馬作ってくれるのー？ありがとー」
ニコニコしながら俺の前髪に止めてあったへアピンを取るA。
はぁ、とため息をついてベッドから起き上がった。
��
コト、といつものローテーブルではなく、普通のテーブルに置かれた美味しそうなフレンチトースト。
塩と砂糖を間違えるというなんとも初歩的なミスをしたせいで、ちょっと塩辛い卵焼き付き。
その失敗を機にAにバトンタッチをした。
「壱馬絶対自炊しないタイプやろ」
「しないな(笑)」
「塩と砂糖間違える人ってほんまにおるんや」
「次は頑張るわ」
「次もあるんかい」
女の子にモテへんよ、と笑うA。
女の子にモテなくてもいい。
どんな関係であれ、Aの隣に居られればそれで十分。
やからずっと一緒に居させてや、……。
そう言えたら楽なのにな。
「……まぁ俺は一生歌えればそれでええかな」
まぁなー、と向かい側に座るA。
「今日どこで飲もか」
「どこでもええよ」
「ちょっとええとこのホテルでも行く？」
「そこらへんの居酒屋でええ(笑)」
その方が飲めるやろ、とフレンチトーストにかじりつくA。
……さすがやわ、フレンチトースト超美味い。卵焼き塩辛い。
「誕生日やのにムードもクソもないな(笑)」
「ムードもクソも求めてませーん(笑)」
後で居酒屋の個室予約しとこ。
そう思う俺はきっとAの事が大好きだ。
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L(プロフ) - katayose08さん» コメントありがとうございます！わわわ！お誕生日おめでとうございます！このコメント見て私もにやけました(笑) なんて偶然……！壱馬さんにエメラルドグリーン貰っちゃってくださいっ(はーと) これからもよろしくお願いします！ (2020年6月7日 20時) (
レス) id: c720a73cf9 (このIDを非表示/違反報告)
katayose08(プロフ) - コメント失礼します！実は私今日誕生日で…(だから何って感じですみません)まさか好きな作品でこんな偶然…奇跡があるなんて思わなくて1人悶えてます…！いつも応援してます！これからも頑張ってください！ (2020年6月7日 19時) (レス) id: c639772b61 (このIDを非表示/違反報告)
L(プロフ) - おしおさん» コメントありがとうございます！わわ！そう言っていただけてめちゃくちゃ嬉しいです(涙) 更新頑張ります！よろしくお願いします！ (2020年6月4日 12時) (レス) id: c720a73cf9 (このIDを非表示/違反報告)
おしお - めっちゃ面白いです！これからも更新頑張ってください！体調、お気を付けてください(^-^) (2020年6月4日 11時) (レス) id: 9ab6e33145 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：L
| 作成日時：2020年6月3日 10時
