lie or real？【Kazuma.K】

挨拶 ページ21

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「俺の知ってる限りは何もしてないから大丈夫だよ、(笑)」



そう言って笑うHIROさん。

そして一気に会議室内の空気が変わった。



「今日から事務所移転して、LDHに入る子が来てます」



HIROさん曰く、『グループ多くて挨拶大変だからここで済ませちゃえ、と思った』らしい。


確かに、全グループ回るのはちょっと大変そう。

入っておいで、とドアに向かってHIROさんは声をかける。



ガチャ、とドアを開けて入ってきたのは、



「……え、A、……あ。」



一気に視線が集中する。

大半の人たちはみんな頭の上にハテナマークが浮かんでいる。

ちなみに、少数の“A”の名前を知っているランペの数人はびっくりしている。


そして、当の本人からの冷たい視線。


……完全に。

かんっぜんにやらかした。



「……今日からLDH所属します、lieです」



その瞬間、驚きの声が会議室中に溢れたのは言うまでもない。









綺麗な標準語で自己紹介を終わらせたA。

そして今は、知り合いということで俺の隣に座っている。



「……なんで標準語なん」



Aの標準語がなんとなく変な感じがして、そう問いかける。



「lieは関西弁使いませんので」

「A標準語似合わん」

「盛大にやらかしてくれた人が何を言うてるの」

「ごめんなさい。」



それを言われてしまったらおしまいだ。

何も言い返せない。

100:0で俺が悪い。



「lieさんって壱馬さんの幼なじみなんですよね？」



Aの隣に座っている翔平が、とんでもないことを言い出した。

絶対怒られる。

そう思ったけど、想像していた反応と違った。



「あれ、長谷川くんしか気づいてないって言ってなかったっけ？」

「それはもう結構前のことなので」



壱馬さん普通に言ってましたよ、と慎。

完全に裏切られた。()


右側からの氷のように冷たい視線。



「……川村くん、後でちょっとだけお話しませんか？」

「ア、ハイ、喜ンデ」



(((壱馬普通にやらかしてるじゃん)))



……俺が怒られることは確実だったらしい。









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