lie or real？【Kazuma.K】

かわいらしい関西弁 ページ19

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Aの風邪もすっかり治って、今日は撮影の日。

そして、lieが載ってる雑誌の発売日でもある。

あのローテーブルの上に置いてあって、Aに言ったら貰えた。

すごい嬉しかった。


楽屋に着くと、もう既に結構の人数が集まっていた。

そしてなぜかみんなテーブルを囲んでいる。



「あ、壱馬さん、おはようございます」



lieさんの雑誌見ました？と慎はテーブルの上の雑誌を指さす。

あ、Aに貰った雑誌や。



「あぁ、本人に貰った」

「「「……は？」」」



一斉に集中する視線。



「その、……この前すれ違ったやん、幼なじみっぽい人と」

「まさか、」

「幼なじみがlieになってました」



嘘だ、とメンバー達は呟く。



「あのお上品なlieさんが陣さんと同じ関西弁喋ってるところ想像できない、」

「おい、それどういうことやねん」

「lieさん、関西弁で喋ってました？」

「おん、バリバリ関西弁やったで」






『信じられへん!助けなきゃよかった!車に轢かれて〇ね!』


『誰かに言うたらぶっ飛ばされる覚悟で聴いてや』





『そーいえばlieになってから関西弁で喋ったん壱馬が初やな』






ふとAとの会話を思い出して、頬が緩む。



「……あ、出身地公開してへんから絶対言うたらあかんからな」

「はぁーい」



数人の緩い返事が返ってきた時、スマホが鳴った。







A撮影?レコ?知らんけど頑張ってな








……あかん、破壊力がすごい。

自然と頬が緩む。

今の顔、多分すっごいだらしないわ、(笑)



「うわ、壱馬スマホ見てニヤニヤしてる」

「王子をこんな顔にさせるLINE、見せなさいよ」



陸さんと北人は2人がかりで俺のスマホを奪った。



「おっと、関西弁ですね？彼女ですか？」

「……lie、です、」



絶対連絡先は教えません、と言って、スマホを取り返す。

独占欲強めだね、と笑う陸さんなんて見ていない。



「lieさん、本名Aさんなんだね〜」






……LINEの名前変えときゃ良かった。









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