検索窓
今日:8 hit、昨日:11 hit、合計:223,684 hit

深夜のブラックコーヒー ページ13

.









しばらくすると壱馬は落ち着いたみたいで、今はホットカルピスを飲んでる。



「……あのlieさんが関西弁喋ったのん、やっぱり新鮮やな、(笑)」



壱馬はホットカルピスを両手で包み込みながら笑った。

女の子みたい、(笑)



「そーいえばlieになってから関西弁で喋ったん壱馬が初やな」

「ほんまに?嬉しい(笑)」



時々女の子みたいな所も、昔の壱馬のまんま。

変わってない。



壱馬はふと目の前のローテーブルに視線を移した。



「……仕事、忙しそうやな」



しおりの代わりに資料の端っこを挟んでる小説。

電源のついたパソコン。

付箋と蛍光ペンだらけの大量の資料。

ぐちゃぐちゃに絡まってしまっているイヤホン。


そしてダメ押しの深夜のブラックコーヒー。



壱馬の視線の先で、色々なものが散乱している。


……生活能力の無さの塊だ。

思いっきり見られた。

控えめに言って最悪だ。


でも壱馬は思ったより気にしていなさそう。



「あの甘党がコーヒーブラックで飲むなんて考えられへんわ」

「今でも甘い物は好きやで」



でもこの時間にコーヒーはあかんやろ、と壱馬は笑う。

その笑顔で、一気に心拍数が跳ね上がった。


そういえば昔からこの笑顔に弱かったなぁ……。



そんなことを思っていると、壱馬は電源をつけっぱなしにしていたパソコンを覗き込んだ。



「新曲?」

「うん、……でもしっくりきてないねんなぁ、(笑)」

「聞いてええ?」

「いいよ」

「ええの?」

「誰かに言うたらぶっ飛ばされる覚悟で聴いてや」

「絶対言われへんな(笑)」



壱馬は笑って、ローテーブルの上の絡まったイヤホンを器用に解いて接続した。



「なんか食べる?減量中やなければなんか作んで」

「え、いや、これ聴いたら帰るわ」

「さすがに事故寸前まで我慢してた病人帰す訳にはいかんやろ」

「あん時だけやで。ちょっとクラっと来ただけやし」



どこがちょっとじゃこのクソ色気、と心の中でツッコミつつ、お粥を作る準備に取り掛かる。









.

ピュアな中学生→←やっと



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (297 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1061人がお気に入り
設定タグ:THERAMPAGE , 川村壱馬
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

L(プロフ) - katayose08さん» コメントありがとうございます!わわわ!お誕生日おめでとうございます!このコメント見て私もにやけました(笑) なんて偶然……!壱馬さんにエメラルドグリーン貰っちゃってくださいっ(はーと) これからもよろしくお願いします! (2020年6月7日 20時) (レス) id: c720a73cf9 (このIDを非表示/違反報告)
katayose08(プロフ) - コメント失礼します!実は私今日誕生日で…(だから何って感じですみません)まさか好きな作品でこんな偶然…奇跡があるなんて思わなくて1人悶えてます…!いつも応援してます!これからも頑張ってください! (2020年6月7日 19時) (レス) id: c639772b61 (このIDを非表示/違反報告)
L(プロフ) - おしおさん» コメントありがとうございます!わわ!そう言っていただけてめちゃくちゃ嬉しいです(涙) 更新頑張ります!よろしくお願いします! (2020年6月4日 12時) (レス) id: c720a73cf9 (このIDを非表示/違反報告)
おしお - めっちゃ面白いです!これからも更新頑張ってください!体調、お気を付けてください(^-^) (2020年6月4日 11時) (レス) id: 9ab6e33145 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:L | 作成日時:2020年6月3日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。