第45話「異変」 ページ46
一日の授業がすべて終わり麻友、珠理奈、遥香はいつもの帰り道を歩いていた。
珠理奈「あ、お兄ちゃん」
3人の先を歩くのは、珠理奈の兄、和也だった。
珠理奈「お兄ちゃん！」
和也「ああ、珠理奈か」
珠理奈「どしたの？ボーっとして」
和也「いや、ちょっとな…」
何か思い悩んでいる様子である。
和也「あ、確か君は優子の妹の…」
麻友「大島麻友です」
和也「麻友ちゃん、それと友美の妹の遥香ちゃんだよね？」
遥香「はい」
和也「そっか、3人とも仲いいんだ？」
珠理奈「うん！」
珠理奈だけが元気に答えた。
和也「麻友ちゃん、最近、優子大丈夫？」
麻友「え？」
突然の問いに思わず聞き返す麻友。
和也「今日学校に来ていなくてさ」
麻友「お姉ちゃんがですか？それはおかしいですよ、だって私より先に家を出たんですもん」
和也「そっか…」
和也は再び考え込みだした。
珠理奈「どうしたの、お兄ちゃん？」
和也「いや、なんか最近変なんだよ…」
珠理奈「何が？」
和也「俺の周りの人が皆変わったっていうか…」
遥香「それって、いつ頃からですか？」
和也「確か、1ヵ月前ぐらいからかな。優子の様子がおかしくなったし
みなみ…あ、俺の元カノなんだけど、そいつから急に『別れてくれ』なんて言われてさ」
珠理奈「え、お兄ちゃん彼女いたの？」
遥香「珠理奈、それは今どうでもいいでしょ」
遥香が冷静にツッコむ。
麻友「1ヵ月前…」
麻友には思い当たる節がある。
1ヵ月前、そうあの家庭教師が大島家にやってきたのも、ちょうど1ヵ月前からだった。
麻友「もしかしてあの人が…？」
誰もいないはずの教室に、一人の男子生徒が腕立て伏せをさせられていた。
彼の姿はとても惨めなもので、パンツ一枚の格好だった。
？『67、68』
傍らには回数を数える大人の姿があった。
68回を数えると同時に、生徒の体は崩れるように倒れてしまった。
？『ホラ、罰だ罰！』
大人は生徒の体を蹴り飛ばした。
別の日には、男子トイレの奥でホースから流れる水をかけられ苦しむ生徒の姿があった。
？『ホラ飲め！ホラ！』
陸地にいるはずなのに、溺れそうで息も出来なかった。
？『いいんだぞ？死んでも。誰も悲しむヤツなんていねえかんな、あ？』
大人は水を出す勢いをより強めた。
彼は心の中で何度も叫んだ。
？『助けて…』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
嵐 - AKBはいれないで欲しかった・・・ (2013年12月31日 9時) (
レス) id: 74aaae13e7 (このIDを非表示/違反報告)
大島優子(プロフ) - ひゃぁ優子(=ﾟωﾟ)ﾉ (2013年5月6日 9時) (レス) id: 29e665de2b (このIDを非表示/違反報告)
ARAKB53(プロフ) - もかさん» 返信遅くなってしまってごめんなさい！ドンドン更新しているので是非見ていってくださいね！ (2013年5月3日 22時) (レス) id: b4fa15c92c (このIDを非表示/違反報告)
ＭωＭ(プロフ) - 応援してます！頑張ってください♪ (2013年4月30日 1時) (携帯から) (レス) id: 108d70cf4a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：神楽リュウ | 作成日時：2013年4月20日 21時
