おまけ 過去について ページ2
ぽかぽかと日差しの良い日だった
私はいつのまにか眠り、夢を見ていた
それは私ではない誰かの一生だった
・
・
[妊娠…嘘でしょ…]
[1人でどうしろっていうのよ…]
どうやら妊娠したらしい
でも、その人にとって喜ばしくはないようだった
どうやら相手の人は殉職したらしい
[はぁ……]
疎む姿を見て、なぜか胸が痛くなった
時は進み、お腹はとても大きくなっていた
その人は編み物をしていた
[あ、また蹴った…いったい男の子か女の子か、どっちなのかな…]
とても穏やかな表情だった
心境の変化でもあったのだろうか…
それはあっという間で、泣き声が響き渡る
[おぎゃああ、おぎゃああ]
[産まれましたよお母さん、女の子です]
[女の子…]
赤子を撫でている
[…ありがとう…]
その人は涙を流していた
産まれてからは子どもの成長はめまぐるしかった
[あぅ、ま、ま]
[ママって言った!?]
[あぅ]
[可愛いなぁ]
[…綺麗な白髪はあの人譲りねぇ…]
生活自体は裕福ではないように思う
でも毎日幸せそうで
でも終わりは突然だった
[はぁっ、はぁっ…!]
[戦がこんな小さな里まで…ごほっ!]
[おかぁ、さん…]
[大丈夫よ、大丈夫よ、ーーー。]
[絶対にあなただけは…あの人みたいに失わない…]
その人は背中にひどいやけどを負っていた
この状況のなか、あれでは…
[はぁ…ここ、まで来たなら…]
[ーーー、ーーー!?……息はある…気を失っただけ、か…]
火の周っていないところまで、子を抱いて逃げたその人は、どさっと倒れる
[……いま、で…あり、とう……1人にしな、いで、れて…]
子を抱きしめ、涙を流していた
[…愛してる…]
ああ、私は愛されていたんだ
お母さん
・
・
カカシ「A」
呼ぶ声に目が覚める
「カカシ…」
カカシ「…怖い夢でも見たのか?」
「え…」
私は涙を流していた
…いったいどんな夢を見ていただろうか
でも、少なくとも。
「…いや、違うと思う」
カカシ「そっか」
「……カカシ」
カカシ「うん?ってうわっ」
カカシを力いっぱい抱き締める
何故か急に伝えたくなった
「愛してる」
カカシ「…俺も」
カカシはぎゅっと抱きしめ返してくれた
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そういや出生書いてなかったと思い。
最初は愛がなかったけど母性芽生えて愛するようになったって感じです
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作者名:七海本家 | 作成日時:2023年4月2日 13時