お勉強お勉強 ページ12
糖分も補給出来たし、気を取り直して
私たちは家庭科の勉強を始めた
私にとって家庭科はまぁガチで勉強する程でも無いから
あまり意識してなかったんだけど...
『.......皆さん、もう少し頑張りましょう?』
「「「...」」」
この人たち大丈夫そ?
いや、馬鹿にしてるとかそんなのミジンコレベルしか思ってないんだけど(思ってるんかい)
あんだけ大口たたいて、このザマとは...
まず吉田くん、要領わるい
一気に情報を処理しようとするからいつまで経っても理解ができてない
次に村松くん、余計な物まで覚えようとする
実家ラーメン屋でしょ?このままで継げると思う??
そして寺坂くん
『寺坂くん、がんばって、ファイトです。
私も教えますから、ね?』
「...満点取れるようにしろよ」
『ハードル高っ』
寺坂くんはお察しの通り。
殺せんせー、ナ○トの意味少しだけ理解出来たよ
狭間さんは大丈夫みたい
理解が早くて助かる
...つか今更だけど、私が教える立場に居るのなんか新鮮だな
ちょっと優越感。
◇◇◇
「...よし、これで当日は完璧だな」
「だな。Aのおかげだ」
「ありがとよ」
『い、いえ!そんな!
恐縮です』
数日に及ぶ家庭科特別レッスンも最終日
みんなそれぞれ自信溢れるぐらいの勉強の成果
感謝される側に立つとは良いものだと、一人謎に満足している
『明日のテスト頑張りましょう!』
「おう!ボコボコにすっぞ!」
「またな!」
吉田くん、村松くん、狭間さんはそれぞれ帰っちゃったけど
寺坂くんだけ残ってた
『帰らないんですか?』
「...家は」
『へ?』
「てめェの家はどこだよ」
『あ、あぁ。ここから2駅先ですね』
「送る」
おくる?
OKURU?
私の聞き間違いじゃない??
『い、いえいえ!そんな!手を煩わせてまで!』
「お前今何時だと思ってんだよ」
そう言われてスマホの画面を付けると
19:39分とまぁ結構いい時間まで近づいていた
最終日な事もあって、時間を忘れるぐらい没頭してたもんなぁ
「狭間はあの2人が送ってる
お前は俺が送ってやるよ、ほら
さっさと行くぞ」
『ちょ、まっ』
有無を言わず、歩き出した寺坂くんの背中を追いかける私
道端に咲いていた四葉のクローバーは、
流れゆく雲の影に包まれていた
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結衣 - 更新楽しみに待ってます! (5月2日 16時) (レス) @page37 id: 513146489b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こてん | 作成日時:2024年2月4日 1時