【銀魂】空から女の子が降ってきました。【劇場版】

19,「洞爺湖」 ページ19

チンピラ達が発した言葉、「びゃくそ」



字は分からない。百詛？白詛？佰祖？闢詛？どれも呪いにまつわる字ばかりだが…病気の類いか？





まあ銀時君は歯糞と聞き間違えて、チンピラ達を怒らせているが生憎私は頭が良いのでそんな事はしない。

それにハッキリと聞こえたんだ。びゃくそ、と。






「オイ、それより身ぐるみも全部置いてきな。マスク無ェなら裸も同じだろ」






すると、そこでチンピラ達が近付いてきたので思考を一時的に止める。全く、血気盛んだねぇ。





(まあこーゆーチンピラ達は今まで沢山しょっ引いて来たしあんまり変わらないかな)




呆れながらも、こんな血気盛んな奴らは一度ぶん殴っておこうと刀に手をかければ。










.











＿＿＿＿＿＿「やめておけ」








何処かで聞いた事のある様な男の声が、響いた。






『！』






振り向くと、そこには編笠を被り黒いマントで体全体を隠している男が。顔は見えないが……キリッとした雰囲気を漂わせている。


そしてその男は、私達に向かってゆっくりと口を開いた。






「こんな星に物見遊山に来るとは余程度胸があるのか余程のうつけ者か知らんが…死にたくなければ帰れ」






…おやおや、思っていたよりも毒舌なお兄さんだね。






「田舎者だろうがゴロツキだろうがこの星をこれ以上汚す事は俺が許さん」





(…………というよりこの声……どこかで聞いたことあるような？私が知ってる声より一段と低いけど…)





「最も、白詛がマスク程度で防げるなどと言う迷信に踊らされてる様ではどちらが田舎者か知れた物じゃないがな」



『……』






やはり、どこかで聞いた事のあるな。



そう戸惑っていると、男がゆっくりと近づいてきた。



チンピラ達は男ごと私達を殺ろうとしといるが…男は意にも介さず進んでいく。そして私達の前を通りすぎる時。








「早く行け、此処は俺が引き受ける」








と、言ってマントを翻した。



どうやら、チンピラ達を倒して私達を逃がそうとしてくれているらしいが…







＿＿＿＿＿＿ガッ、







男は指してあった木刀を掴む。






『………え？』






………………一瞬だった。一瞬だったが…木刀に、「洞爺湖」と書かれていたのが見えた。






銀時「あ、れは……あの木刀は…」






銀時君もそれに気付いた様で驚いた様に言葉をこぼす。それもそうだ、洞爺湖の木刀…あれは銀時君の物の筈。










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