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伊沢「山本！しっかりしろ！」
川上「過呼吸ですかね？」
福良「まだそれの前段階だね。山本、このまま行くと危ないから、ゆっくり深呼吸しようね〜」
こう「山本さん……」
川上さんに背中を擦られ、福良さんには口にペーパーバッグを宛がわれた。腕に力を込めたまま、息苦しいのを必死に整えようと目の前にいる伊沢さんの真似をして、何度も肩を上下させる。
そういった皆さんの迅速な対応により、僕の過呼吸は次第に治まっていった。
完全に整った頃。脱力した身体は床に座り込み、そのまわりにはメンバーが集まっていた。少し前のことを思い出し、あんな状態でもAさんの腕を全く離さなかった自分を褒めたい。深く大きな深呼吸を溢し、ゆっくり顔をあげる。
山本「行かないで、下さい……」
僕の瞳には、心配そうに、驚いたように僕を見つめるAさんの姿が映っていて。彼女は自身の持つその大きな瞳が僕のと合うと、分かりやすいぐらいに揺らぎ、罰が悪いように逸らされた。
それでも僕は彼女の頭を優しく掴み、視線が合うようにこちらへ向ける。彼女の目は赤く、今にも泣き出してしまいそうな勢いだった。この会社に来た頃は彼女がまわりにこんな不安そうな表情をするなんて、考えもしなかった。いつでも無表情だったAさんが、ここまで感情を出してくれるようになって、嬉しい気持ちもある。
でも、そのおかげで今回のように隠しごとがより上手になってしまった。今のところ、その内容に気づいているのは僕だけらしいけど。
確信は、ない。でもAさんの雰囲気や行動、その他色々が、昔の僕と似ている気がした。まだ僕が大学の同級生達から、いじめを受けていた頃と、そっくりな気がした。嫌な、予感がした。
山本「何で…いつも一人で抱え込むんですか。何で、頼ってくれないんですか……？今まで、ずっと一緒に働いて来たじゃないですか………」
もっと、頼ってほしい……
僕は怠い身体を無理やり起こして、Aさんの手に握られていた彼女のスマホをゆっくり取る。何も言わずにLINEを開き、先ほど連絡が来たのであろう一番上に表示されていたグループ名をタップした。
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猫さくらもち - もう最高です！見つけて一気読みしちゃいました！設定の「izwさんがちゃんと挨拶するくらい珍しい」って場所で吹きましたwww確かに珍しいですよね！ (2022年4月13日 20時) (
レス) id: f692ce80b7 (このIDを非表示/違反報告)
すずどら - 菜々さん» メッセージありがとうございます！私生活の方で色々と問題が発生しておりましたが、周囲のサポートもあって解決の兆しが見えています。まだまだ不安定になったり、テストの影響で更新が出来なくなる可能性がありますが、気長に待って頂けると嬉しいです。 (2020年7月19日 0時) (レス) id: caaf2f8cbb (このIDを非表示/違反報告)
菜々(プロフ) - 密かに読ませていただいている者です。気長に待っておりますので、自分が納得できる作品を書き続けれるように応援しています。部外者が口を挟んで申し訳ないです。ですが、楽しみに待ってます！ (2020年7月17日 23時) (レス) id: e61bb105c2 (このIDを非表示/違反報告)
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