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次に会う時、場所はオフィスだった
お父様が出した仕事を終わらせて久々にオフィスへ来ると、執務室にはコアメンバー。珍しく人が集まっている日だった。今日は撮り溜めの日か、と思いながらデスクに座る。
この後、もう一人のＰとオフィスにて初めて対面するのはまた別の話
響くタイピング音。みんなが集中して真剣に取り組む姿を見て、もっと僕も見習おうと気合いを入れ直す。その後も、暫くはパソコンとにらめっこをしつつ周囲に気を配っていた。
ふと、誰かの携帯から通知音が鳴る。それに何人かは反応し、僕も顔をあげた。その音は山本くんの携帯。彼は周囲に軽く頭を下げ、届いたメール内容を見た、それでなのか、福良さんに断ってオフィスを出ていく。
その時、彼の顔に微かな曇りが見えた。気の所為なんだろうか、どうも気掛かりで。出ていく前、福良さんに見せた笑顔がどうしても気になって。初めて会った時とは違う、何か隠しているような感じ。まぁ、初めて会った時もどことなく違和感はあったけど。
気をつけておこう、と思いつつ、あまり深く考えずに目の前の仕事に向き直った
山本「帰りました〜....」
結局、山本くんが帰って来たのはオフィスを出てから3時間が経過した頃。酷く疲れた表情をしていたが、こうちゃんに話し掛けられるとすぐ笑顔を浮かべていた。特に何もなさそうな雰囲気でクイズの話をしている。
僕には、彼の見せるその笑顔が、無理をしているようにしか見えなかった。あまり来ないからよく分からないが、本当になんとなく、どこか違う気がして。何か、抱えているような。
川上「A、どしたん？」
そんな感じで色々なことに思考を巡らせていると隣に座っていた拓朗に話し掛けられる。
『何、急に』
福良「桜舞ちゃん、ずっと眉間に皺寄ってるよ？何か難しい考え事？悩んでるの？」
川上「ずっと怒ってるみたいやったで」
どうやら僕の表情が険しくなっていたことを心配したらしい。意識してなかったから、そんなことで心配されているようなら完璧はまだ遠いと気を引き締め直す。
不意に、山本くんのことを話しておいた方が良いのか？という考えが脳内に浮かんだ。一緒にいることが多いこの人達なら何か気づける筈だ。山本くんもメンバーには気を許しているだろう。
僕は今まで感じたことを全て話した
川上「成る程。ちょっとは感じてたけど、Aが言うんやったらそうかもしれん」
福良「そっか....ありがとう桜舞ちゃん。伊沢達に話して気をつけて見とくよ」
『お願いします』
嫌な予感が当たってないと良いんだけど
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