【Q:K】完璧すぎる彼女はｰ4【all】 (ページ22)

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完璧に人選を間違えた気がする。今思えば、川上さんとAさんは花を買いに行く担当ではなく、ケーキ担当にした方がよかったのかもしれない。このメンバーの中だとあの2人は料理が出来る方だし....

とかなんとか言ってても進まないか。急がないと福良さん来ちゃうじゃん！やばいやばい！

川上「帰りましたー」

『お疲れ様です』

本格的に慌て始めた頃、川上さんとAさんが帰ってきた。手には真っ赤なカーネーションの花束が握られていて。こうなったらあとはケーキだけなんだけどな～

伊沢「川上！桜舞！ちょっと手伝って！！」

こう「クリーム固まんない！」

川上「なんで？てかスポンジ焼けてないやん」

『どんな風に作っていればあんなに白くて綺麗なキッチンがここまでの惨状になるんですか』

河村「間違えてふくらし粉入れて爆発した」

川上「ふくらし粉入れても爆発はしないでしょ」

「「「なんでもいいから早く！！」」」

川上「はいはい」

『分かったから』

伊沢さんとこうちゃんから固まらないクリームを受け取り、原因を考えるお2人。僕達が見ていたレシピと使った材料を見せれば、何かに気づいたらしく「あ、」と声を揃えて言う。

川上「牛乳の量多いんじゃない？」

『卵4個に対して牛乳500ml』

こう「あ....」

伊沢「俺ら1本入れたっけ？」

山本「入れ間違い？」

河村「伊沢がちゃんと確認しないからじゃん」

伊沢「俺!?悪いの俺か!!?」

須貝「誰でも良いけど早くしないと福良来るぞ」

山本「急ぎましょう！」

卵をまた4個入れて混ぜていると、だんだん固形化してきて、完全な生クリームになった。予定していた倍の量になっちゃったんだけどね....
焼けてなかったスポンジはオーブンの設定温度が基準より低かったらしく、レシピ通りに設定するとふっくら綺麗に焼き上がってくれた。ほんと、川上さんもAさんもすごいや....

川上「これで、あとは飾り付けだけか」

『ここからは任せてもいい？スポンジの真ん中はもう切ってあるから、苺挟んでクリームをまわりに塗るだけだよ』

こう「分かりました！やりましょ山本さん！！」

山本「うん！」

2人で騒ぎながらデコっていく。

『これ、倍の量あるんだよね』

川上「作りすぎたからな」

『山本くん、クリーム半分もらっていい？』

山本「良いですよ」

川上「何するん？」

『材料あるし、もう一つ焼こうかなって。あとは河村さん、手伝ってもらえますか』

河村「僕ですか？良いですけど」

この時、Aさん達が実行していた計画の内容は、全員食べてから気づくことになる。