。 ページ20
本当にこいつは頑固だな。
川上「昨日のこと、ほんまに覚えてないん」
『覚えてない』
川上「....A、昨日『時間がない』って言ってた。どういう意味？またなんか隠してるんやろ」
そう言った時、Aの動きが止まった。それを見た俺は彼女の隣に座り、腕を引っ張ってこっちを向かせた。Aの目には珍しく動揺の色が見られる。
『そんなこと、言ってない』
尚も否定し続けるAを、思わず俺は抱き締めた。最近は俺も本当におかしいな、なんて考えながら言葉を紡ぐ。
川上「....まぁ良いよ。でもなんかあったら俺でも誰でもいいから頼って。一人で抱えるな、絶対」
『拓朗、酔ってんの』
川上「そうかもな。何でも良いから、頼れ」
『....分かったよ』
だから離して、と小さく言う。ゆっくり離せば、彼女は仕事道具を片づけ始めた。その姿にほっとして、ソファに深く腰掛ける。
川上「朝ごはんは？」
『....食べてないです。でも、あれ7つしかないよ。僕は最初から食べる気なかった訳だし』
川上「じゃあ半分。朝ごはんはちゃんと食べな」
『はーい』
川上「その棒読みはなんや」
俺からパンを受け取って食べるA。こいつが何か食べてるところを久々に見た気がする。昨日はお酒しか飲んでなかったし、逆によくそれだけで飲み続けてたなと思った。茅野に任されている以上、しっかり面倒見るべきやしな。
結局、Aに何があったのかは分からなかったし、そもそも聞く側の人間が俺以外みんな潰れていること自体おかしいと思う。人に誘わせておいて、本当に何やってんだか。
まぁ、俺だけが知れた一面もある訳やから、今回のところは良しとしよう。ただ、次にAが酒を飲む時は度数の低いものを買って来ようと心に刻んだ。
飲みにも誘わんとこっかな....
この時、Aが酔って言ったあの言葉の意味を理解していれば、と後々になって気づくことは、まだ誰も知らない。
おまけ的な
川上「何時間ぐらい寝た？」
『(無言で親指・人差し指を立てる)』
川上「....寝ろ、まだみんな寝てるし」
『眠くない』
川上「茅野と水上に電話しよっかな」
『....おやすみ』
川上「ん、おやすみ」
『拓朗もね。顔色悪いよ』
川上「ん、俺あっちで寝るけど、仕事すんなよ」
『....持ってって。するかもしれないから』
川上「分かった。ちゃんと寝ろよ」
『zzz....zzz....』
川上「相変わらず早い笑 おやすみ」
・
またも終わり方が謎い。そして長い。
一応ですが、付き合っていません。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 161人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「QuizKnock」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
